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トップページ>健康お役立ち記事>ストレス>ストレスで起こる蕁麻疹|原因を取り除いて症状を和らげるには

ストレスで起こる蕁麻疹|原因を取り除いて症状を和らげるには

蕁麻疹を経験している人の割合は4~5人に1人と多く、一生のうちに一度は経験する皮膚の病気といわれています。

蕁麻疹とは、どのような症状がみられるのでしょうか?
ストレスによる蕁麻疹は、どのように治したら良いのでしょうか?

この記事では、蕁麻疹について解説しながら、蕁麻疹の症状や蕁麻疹の種類などについてご紹介します。

  • 蕁麻疹とは
  • 子どもと大人の蕁麻疹の症状の違いや共通点
  • ストレスによる蕁麻疹か調べる方法
  • ストレスによる蕁麻疹の治し方

ぜひ、最後までご覧いただき、ストレスによる蕁麻疹で悩んでいる方は参考にしてください。

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蕁麻疹とは

蕁麻疹とは、皮膚の一部が突然、蚊に刺されたように赤くくっきりと盛り上がり、短時間で跡を残さず消えてしまう皮膚の病気をいいます。

蕁麻疹の名前の由来は、人がイラクサ(蕁麻)の葉に触れるとかゆみを伴う同様の皮膚症状がみられることから名付けられました。

発赤以外にもかゆみを伴いますが、ほとんどの場合は数十分から1日以内に治まります。

原因を特定できる蕁麻疹は全体の1~3割ほどで、原因がはっきりわからないものが7割も占めています。

出典:公益社団法人日本皮膚科学会「蕁麻疹」

 

ストレスについて詳しく知りたい方はこちらも合わせてお読みください。

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蕁麻疹の症状

蕁麻疹にはさまざまな症状があり、急性蕁麻疹慢性蕁麻疹が大部分を占めるといわれています。
子どもと大人では蕁麻疹の特徴に違いがあります。
それぞれの蕁麻疹の症状について詳しく見てみましょう。

子どもに多い蕁麻疹の症状

子どもでは急性蕁麻疹が多くみられ、慢性蕁麻疹がみられることは少ないです。
子どもの蕁麻疹の主な原因としては、上気道炎などの感染症や食べ物によるものが多いといわれています。
子どもに多い食物アレルギーによる蕁麻疹では、発疹以外に

  • のどのイガイガ
  • 目のかゆみ
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 呼吸困難

などの症状がみられることがあります。

皮膚以外の症状がみられる場合は、アナフィラキシーという全身性の重症アレルギー症状になります。
そのような場合はすぐに医師の診察を受け、治療を受ける必要があります。

食物アレルギーを起こしやすい食材としては、

  • 0~6歳までは鶏卵
  • 7歳以上では甲殻類

が代表的な食材となります。

大人に多い蕁麻疹の症状

大人では慢性蕁麻疹が多くみられ、急性蕁麻疹がみられることは少ないです。
大人の蕁麻疹の主な原因としては、ストレスや環境によるものが多いといわれています。

また、機械性蕁麻疹、遅延性圧蕁麻疹、アスピリン蕁麻疹などは大人に多い傾向にあります。

慢性蕁麻疹は、夕方から夜間にかけて症状がみられたり悪化することが多いです。
なかには決まった時間に蕁麻疹が出る方もいます。

 

ストレスにおける症状について詳しく知りたい方はこちらもお読みください。

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ストレスによるものを含む蕁麻疹の種類

蕁麻疹にはさまざまな種類があり、原因もさまざまです。
そして蕁麻疹の症状のあらわれ方もさまざまです。
1つの蕁麻疹にいくつかの原因が関係していたり、同時に2種類以上のタイプの蕁麻疹があらわれることもあります。
そのため、蕁麻疹の分類は必ずしも明確にはできないこともあります。

一般的に原因や症状などの特徴がはっきりしている蕁麻疹について詳しく見てみましょう。

心因性(ストレス性)蕁麻疹

心因性蕁麻疹は、ストレスが原因であらわれる蕁麻疹になります。

精神的に追い詰められたり、仕事が忙しくて強いストレスを感じたときにみられます。
ストレスとは悪いことばかりではありません。
結婚や出産、引っ越し、昇進、進学などライフスタイルの変化によっても知らず知らずのうちにストレスを感じていることもあります。

ストレスを感じなければ発症しないため、ストレスをできるだけ溜めないように生活する必要があります。

アレルギー性蕁麻疹

アレルギー性蕁麻疹とは、食物、薬品、植物などに含まれる特定物質(アレルゲン)に反応してあらわれる蕁麻疹になります。
アレルギー性蕁麻疹では、アレルゲンに結合するIgEが関与しています。
アレルギーの原因になる物質を食べたり、触れたりすることにより、数分~数時間後に症状があらわれます。

非アレルギー性蕁麻疹との違い

非アレルギー性蕁麻疹とは、

  • アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛薬
  • 色素
  • 造影剤
  • 食品中のサリチル酸

などによってみられる蕁麻疹になります。
非アレルギー性蕁麻疹では、IgEが関与していません。
「不耐症(ふたいしょう)」または「イントレランス」とも呼ばれています。

マスト細胞が蕁麻疹と関係する

蕁麻疹の発症には、皮膚の細かい血管のまわりに存在するマスト細胞が関係しています。
このマスト細胞から放出されるヒスタミンという物質が皮膚の血管に作用することで、

  • 血液中の成分が血管の外に漏れ出し、赤く盛り上がる
  • かゆみの神経を刺激しかゆみが出る

などの症状を引き起こしています。

急性蕁麻疹

急性蕁麻疹とは、風邪などの細菌、ウイルス感染が原因であらわれる蕁麻疹になります。
発症して1ヶ月以内で治癒するものをいいます。

慢性蕁麻疹

慢性蕁麻疹とは、発症してから1ヶ月以上続く蕁麻疹になります。
原因は特定できないことが多く、特に夕方から夜間にかけて症状が出やすく、悪化しやすいのが特徴です。
慢性蕁麻疹は、数ヶ月~数年続くケースもあります。

急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹を合わせた70%以上は、明らかな原因を特定することができない「特発性蕁麻疹」とも呼ばれています。

機械性蕁麻疹

機械性蕁麻疹とは、

  • 機械的擦過
  • 機械的圧迫
  • 寒冷
  • 温熱
  • 日光
  • 振動

などの物理的刺激によってみられる蕁麻疹になります。

重いカバンを下げると腕が赤くなったり、下着のゴムに圧迫されて赤くなったりする蕁麻疹をいいます。

コリン性蕁麻疹|運動、入浴、緊張した際の汗

コリン性蕁麻疹とは、入浴や運動などで汗をかくことによってみられる蕁麻疹になります。
1つ1つの膨疹(皮膚の膨らみ)の大きさが1~4mmと小さいのが特徴です。
小児から若い成人に多くみられます。

発汗障害や後天性無汗症と合併している場合もあります。

寒冷蕁麻疹

寒冷蕁麻疹とは、冷たいものに触れたり、冷たいものを飲んだりするとみられる蕁麻疹になります。

温熱蕁麻疹

温熱蕁麻疹とは、温水や温風などによって体が温まることにより、皮膚の温度が上昇するとみられる蕁麻疹になります。

日光蕁麻疹

日光蕁麻疹とは、太陽光の強い時期に日光に当たることによりみられる蕁麻疹になります。
日光に当たった部分が赤く腫れ、かゆみを伴います。
発症しても日光を避けて過ごすことにより、数時間ほどで症状が改善します。

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ストレスで起こる蕁麻疹

ストレスは、さまざまな病気の原因となったり、症状を悪化させてしまうことがあります。
蕁麻疹に対しても例外ではなく、ストレスが蕁麻疹を発症させてしまったり、悪化させてしまう要因となる場合もあります。

さまざまなストレスと蕁麻疹の関係性について詳しくみてみましょう。

心のストレスによる蕁麻疹

何らかの出来事からストレスを感じることで蕁麻疹を引き起こす場合があります。
蕁麻疹がみられるようになった前後の出来事を検討することで、原因が明らかになってきます。

また、精神的な病気やPTSDなどが原因で蕁麻疹を引き起こす場合もあります。
精神科や心療内科の医師に相談して、適切な治療を受ける必要があります。

体のストレスによる蕁麻疹

身体的な病気に伴う痛みや痒みなどの症状が原因でストレスとなり、蕁麻疹を引き起こす場合があります。
身体的な病気や症状を治療することで、ストレスも軽減され、蕁麻疹も改善されることがあります。

ストレスは大人の蕁麻疹の原因になる

私たちの体は、自分の意志ではコントロールできない自律神経の影響を受けています。
自律神経には、緊張時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」の2種類があります。

自律神経は、ストレスによって乱れやすくなってしまいます。

仕事や勉強などから解放され、リラックスモードになり副交感神経が優位になると皮膚の血流が増え、ヒスタミンも増えることにより蕁麻疹がみられる場合もあります。

慢性蕁麻疹患者のストレス状態は悪い

毎日のように繰り返し症状がみられる慢性蕁麻疹では、心身のストレスにより、症状が悪化してしまうことが多いといわれています。

ある心理学的な調査によると、

  • 慢性蕁麻疹の方は自覚していないストレス状態にある
  • 慢性蕁麻疹の方はストレスに対して内向的に適応してしまう

などの傾向があることが報告されています。

実際、職場や家庭の環境が変わることで蕁麻疹がみられるようになったり、逆に蕁麻疹がみられなくなったりすることもあります。

 

ストレスの種類について知りたい方はこちらをお読みください。

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蕁麻疹が出た際の注意点

蕁麻疹が出た際にはどのように対処すると良いのでしょうか?
蕁麻疹が出た際の対処法について詳しくみてみましょう。

蕁麻疹が出た場所をかかない

蕁麻疹のかゆみが強くても、できるだけかくのはやめましょう。
蕁麻疹をかくことにより、炎症が強くなってしまいます。

どうしても痒みが強いときは、

  • 抗ヒスタミン剤などのかゆみ止めを塗布する
  • 蕁麻疹の患部を冷やす
  • 蕁麻疹の患部を軽く叩いて紛らわす

などで対処しましょう。

蕁麻疹の原因を特定する

蕁麻疹の原因を明らかにするために、

  • いつ
  • どこにいてどのようなときに
  • どのような部位にどのような症状があらわれるか
  • 食べたもの
  • 運動をしたかどうか

などを考えてみましょう。

蕁麻疹が出たきっかけや原因を特定することが蕁麻疹の予防や改善につながります。

蕁麻疹の写真を撮影しておく

蕁麻疹は一時的に発症し、消失してしまうことがほとんどです。
蕁麻疹の症状があらわれた際は、携帯などで蕁麻疹の写真を撮影しておきましょう。

 

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蕁麻疹の原因がストレスかどうか調べる方法

蕁麻疹の原因を調べるには、どのような方法があるのでしょうか?
蕁麻疹の原因がストレスであるかどうか調べる方法について詳しく見てみましょう。

皮膚科を受診し医師の問診を受ける

蕁麻疹の原因を明らかにするために、

  • いつ
  • どのようなときに
  • どのような症状があらわれるか
  • 食べたもの
  • 運動をしたかどうか

など皮膚科の医師が蕁麻疹の症状について問診します。

医師の問診により、蕁麻疹の病気のタイプを調べます。

ストレス性蕁麻疹か医師に画像を見せて判断してもらう

問診では、皮膚症状を確認し、状態をチェックします。

皮膚症状があらわれている場合は、実際に皮膚症状を確認します。

蕁麻疹は一時的に発症し、消失してしまうことがほとんどです。
診察時に皮膚症状が落ち着いている場合は、蕁麻疹の症状がみられたときの画像を見せて診断してもらいましょう。

血液検査を行う

蕁麻疹の問診や皮膚症状から、特定の物質が刺激となっている可能性が考えられる場合は血液検査を行います。
血液検査では被疑抗原に対するIgE抗体を調べます。

プリックテストを行う

蕁麻疹の問診や皮膚症状から、特定の物質が刺激となっている可能性が考えられる場合、血液検査の他にプリックテストを行うこともあります。
プリックテストは、特定の物質が皮膚症状を起こすかどうかを確認するための検査方法の1つになります。

  • 皮膚に特定の物質を少量垂らします。
  • その部分を専用の針(プリック針)で刺し、皮膚内に入れ込みます。
  • 15分後に反応をチェックします。

 

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蕁麻疹の原因がわからない場合の対処法

 

蕁麻疹の原因を特定できるものは、全体の1~3割ほどといわれています。
医師の診察や検査を受けても、原因がはっきりわからないものが多いのが現状です。

蕁麻疹の原因がわからない場合の対処法について詳しく見てみましょう。

心理療法に長けた皮膚科に相談する

蕁麻疹はストレスが発症を誘発したり、悪化の要因となっていることがあります。
普段は問題なく食べている食品でも、ストレスや疲労が蓄積したときに食べることで蕁麻疹がみられる場合もあります。

ストレスを感じたり、疲れているときに蕁麻疹が出た経験のある方はカウンセリングを受ける必要があります。

しっかりカウンセリングをしてくれる皮膚科を受診し、生活習慣の見直しやストレスを解消することで蕁麻疹の症状が改善されることもあります。

精神科や心療内科を受診する

皮膚科やアレルギー科から処方してもらった薬で症状が治まらない場合は、精神科や心療内科の受診も検討してみましょう。

ストレスと蕁麻疹の症状は関係があるといわれています。
仕事や勉強などで忙しい現代、ストレスを完全に無くすことは難しいのが事実です。

自分にとってどのようなことがストレスになっているのか原因を明らかにし、ストレスの要因を取り除く必要があります。

また、人に話を聞いてもらうと気持ちの整理がついたり、心が自然と軽くなることもあります。
自然と解決策が見えてきたりすることもあるでしょう。

ストレスが溜まっていると感じた時は、1人で溜め込まずに家族や親友など信頼できる相手に相談してみましょう。

信頼できる人がなかなか見つけられないという方は、精神科や心療内科でカウンセリングの専門家に相談してみると良いでしょう。

 

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蕁麻疹の原因と増悪因子

蕁麻疹の原因はさまざまです。
蕁麻疹の原因が1つではなく、いくつかの原因が関係していることもあります。
蕁麻疹の原因と増悪因子について詳しく見てみましょう。

増悪因子は症状悪化の引き金になる

増悪因子とは、蕁麻疹の症状を悪化させる引き金になるものをいいます。

アレルゲンを含む食物を食べる

アレルギー性の蕁麻疹は、アレルゲンと呼ばれる物質を食べることにより、蕁麻疹がみられる場合があります。
アレルゲンを含む食物としては、エビ、カニなどの甲殻類、魚や卵、牛乳、そば、果物、ピーナッツ、大豆などが代表的です。

食品添加物を摂取する

アレルギー性の蕁麻疹は、食品添加物の摂取によって蕁麻疹がみられる場合があります。
食品添加物のなかでも特にアレルギーを起こしたり、悪化させたりする可能性のあるものは、

  • 保存剤(抗菌剤)
  • 抗酸化剤
  • 着色剤
  • 甘味料・香料

などがあります。

ラテックスなど特定の植物に触れる

一般的にいわれるラテックスとはゴムの木の樹液、またはゴムの木の樹液を加工した伸縮性の高い薄いゴムのことをいいます。
この天然ゴム製品に接触することで蕁麻疹がみられる場合があります。

主なラテックス製品としては、手袋、カテーテル、絆創膏などの医療用具の他に炊事用手袋、ゴム風船、コンドームなどがあります。

ダニの死骸や糞を吸い込む

住環境に生息しているダニやダニの死骸、糞は蕁麻疹を引き起こすアレルゲンの1つになります。
これらは総称してダニアレルゲンと呼ばれています。

ダニアレルゲンは乾燥すると小さくなって空中に浮遊するため、気管に入りやすく、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

ハウスダストを吸い込む

ハウスダストとは、家の中のチリや埃の中でも1mm以下の目に見えにくいものをいいます。
ハウスダストには、ダニの死骸や糞、カビ、細菌、繊維のクズ、皮膚片やフケなどさまざまなものが含まれます。

ハウスダストはとても小さく、空気中に舞い上がりやすいため、気管に入りやすく、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

ペットの毛を吸い込む

ペットの毛もハウスダストと同様に空気中に舞い上がりやすいため、気管に入りやすく、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

花粉を吸い込む

春先や秋口など花粉が飛ぶ時期に花粉がアレルゲンとなり、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。
このような蕁麻疹は花粉症蕁麻疹と呼ばれています。

大気汚染物質に曝露する

大気汚染物質PM2.5は、通年偏西風の影響で中国大陸から黄砂や噴煙などと一緒に飛来しています。
目に見えないこのような粒子もアレルゲンとなり、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

薬の服用|アスピリンなどの消炎鎮痛剤

抗生物質やアスピリンなどの非ステロイド消炎鎮痛薬、咳止めなどの薬剤は蕁麻疹を誘発することがあります。

慢性的な寝不足

慢性的な寝不足によるストレスの増強や疲労が溜まることにより、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

物理的刺激を受ける

機械的擦過、機械的圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などの物理的刺激によって、機械性蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

重いカバンを下げると腕が赤くなったり、下着のゴムに圧迫されて赤くなったりする蕁麻疹をいいます。

緊張する場面に臨む

緊張したときに汗をかくことによって、コリン性蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

疲労が溜まっている

疲労が溜まると疲れやすく、免疫力が低下してしまうことにより、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

運動する

運動したときに汗をかくことによって、コリン性蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

月経が始まる

女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンも蕁麻疹と関係しているといわれています。
月経が始まるとホルモンバランスの変化に伴い、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

ストレスを感じる

ストレスを強く感じることで蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。
ストレスには大きく分けて精神的なものと身体的なものがあります。

人間関係

仕事や人間関係のストレスは、蕁麻疹を引き起こしてしまう場合があります。

環境の変化

仕事や勉強による環境の変化は、知らず知らずのうちにストレスになってしまっている場合があります。
ストレスは悪い出来事・不安・心配事に対してのみ生じるものではありません。
新しい環境の変化、嬉しいことがあったときもストレスを感じていることがあります。

 

ストレスによる免疫力低下について詳しく知りたい方は、こちらも合わせてお読みください。

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ストレスで起こる蕁麻疹の治し方

ストレスによって引き起こされた蕁麻疹はどのような治療法があるのでしょうか?
ストレスに伴う蕁麻疹の治し方について詳しく見てみましょう。

ストレスで起こる蕁麻疹治療の心構え

ストレスで起こる蕁麻疹の治療では、原因が明らかな場合はそれらを取り除きます。
原因が特定できない場合や、原因を取り除くことが難しい場合は薬物療法を行います。

ストレスで起こる蕁麻疹の薬物療法

ストレスで起こる蕁麻疹の薬物療法にはどのような種類があるのでしょうか?
薬物療法について詳しく見てみましょう。

抗ヒスタミン薬を服用する

一般的に蕁麻疹の発疹やかゆみを抑制するためには、抗ヒスタミン薬が配合された内服薬が用いられます。
また、かゆみが強い場合には抗ヒスタミン薬が配合された外用剤も用いられます。

向精神薬を服用する

蕁麻疹のかゆみが強い場合は、向精神薬が用いられることもあります。

漢方薬を服用する

蕁麻疹の症状が、

  • ストレスや睡眠不足などと関係している場合
  • 胃腸が弱っているなどの免疫力の低下がみられる場合

などは、漢方薬が用いられることもあります。

ストレス性蕁麻疹治療で薬が効かない場合の対処法

ストレス性蕁麻疹に対する治療で薬が効かない場合は、ストレスを軽減するためのカウンセリングを受ける必要があります。
精神科や心療内科の受診も検討してみましょう。

ストレスで起こる蕁麻疹の心理療法|自律訓練法

自律訓練法とは、カウンセリングなどで意識的に副交感神経の働きを高めることにより、自律神経のリズムを整える方法になります。

ストレス性蕁麻疹への薬剤療法で効果がみられない場合は、精神科や心療内科で自律訓練法を行うことにより、ストレスが軽減され、蕁麻疹が軽快する場合もあります。

ストレスによる重症化した蕁麻疹の治療方法

蕁麻疹の薬物療法の中心は、一般的には抗ヒスタミン薬を用いた治療になります。
しかし、ストレスにより重症化した蕁麻疹の場合は、他の薬剤を使用する場合もあります。

静脈に抗アレルギー薬を注射する

蕁麻疹の発疹やかゆみが強い場合は、静脈に抗アレルギー薬を注射する場合もあります。

ステロイド薬を短期間併用する

蕁麻疹の発疹の腫れやかゆみが強くて我慢できない場合は、ステロイド外用薬を短期間併用する場合もあります。

 

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ストレスで起こる蕁麻疹の症状抑制と予防法

ストレスによって引き起こされる蕁麻疹の症状はどのように予防したら良いのでしょうか?
蕁麻疹の症状を予防、抑制、緩和する方法について詳しく見てみましょう。

食事を改善する

胃腸の働きが衰えたり、胃腸障害を引き起こすと蕁麻疹が出やすくなる場合があります。
暴飲暴食や間食は避け、栄養バランスがとれた規則正しい食生活を心がけましょう。

食べ物や食品添加物など原因が明らかになっている蕁麻疹の場合は、アレルゲンとなっている食べ物の摂取は基本避けるようにしましょう。
また、アレルギー性でない蕁麻疹の場合も食材の鮮度によって蕁麻疹を引き起こしてしまう場合もあります。
食材はできるだけ鮮度の良い、新鮮なものをとるようにしましょう。

質の高い睡眠をとる

蕁麻疹は疲れやストレスが溜まると悪化しやすくなります。
質の高い睡眠をとり、しっかり休息できるように工夫しましょう。

生活習慣を改善する

蕁麻疹に限りませんが、健康のためにも規則正しい生活を心がけましょう。

ストレスを溜めない

蕁麻疹の増悪因子となりやすいため、ストレスはできるだけ溜めないようにしましょう。

疲れを溜めない

疲れが溜まるとストレスになるとともに免疫力が低下し、蕁麻疹がみられたり、増悪してしまう場合があります。
十分な休息を心がけ、できるだけ疲れを溜めないようにしましょう。

 

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蕁麻疹ができやすい場所

蕁麻疹は全身のさまざまな場所にあらわれます。
蕁麻疹ができやすい場所について詳しく見てみましょう。

皮膚が薄い場所|腕や太ももの内側

蕁麻疹は、腕や太ももの内側など皮膚が薄い場所にみられやすいです。

お腹などの体幹

蕁麻疹は血流が良いお腹などの体幹にもみられやすいです。

手足の甲

蕁麻疹は手足の甲や頭皮などにもみられます。

その他

蕁麻疹は大腿、臀部、膝の後ろ、頬、首などにもみられることがあり、全身のあらゆる部位に発症します。
まれに口腔内や咽頭、気道にも発症するケースがあり、かゆみと同時に息苦しさや声がかれるなどの症状があらわれることもあります。

 

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蕁麻疹ができやすい年代と性別

蕁麻疹は全人口の0.7%が罹患しており、4~5人に1人の割合で一生のうちに一度は経験するといわれています。

蕁麻疹の発症は、年代や性別と関連性があるのでしょうか?
蕁麻疹ができやすい年代や性別について詳しく見てみましょう。

蕁麻疹は男性より女性に多い

蕁麻疹は、子どもとお年寄りでは男女の差は特にないといわれています。
成人では、男性よりも女性のほうが多いといわれています。

蕁麻疹は20〜40代に多い

蕁麻疹は、子どもからお年寄りまで全ての年代で発症します。
その中でも特に20~40代に多くみられるといわれています。

また、汗をかいたときにみられるコリン性蕁麻疹は10~30代の若者に多いといわれています。

 

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蕁麻疹ができやすい時期

蕁麻疹がみられやすい時期はあるのでしょうか?
蕁麻疹がみられやすい時期について詳しく見てみましょう。

蕁麻疹が出やすいのは季節の変わり目

蕁麻疹は季節の変わり目でみられやすいといわれています。
朝晩の寒暖差の変化や天候の変化に伴い、肌が疲れることによりバリア機能が低下してしまいます。
肌のバリア機能や免疫力の低下に伴い、蕁麻疹もみられやすくなります。

ストレスが多い春に蕁麻疹は出やすい

日本では春に年度が切り替わります。
新生活をスタートさせる方も多い春は、環境の変化などからストレスを感じる方も多い季節になります。

精神的・身体的な負担が肌の免疫力の低下につながり、蕁麻疹を発症してしまう場合があります。

また、春は陽射しも強まり、紫外線のダメージを受けやすい時期になります。
さらに、気候が暖かくなることで汗や皮脂の分泌も多くなります。

ストレスなどで免疫力が低下していると、陽射しによる日光蕁麻疹や汗によるコリン性蕁麻疹、温風などによる温熱蕁麻疹などもみられやすくなります。

 

ストレスによる耳鳴りについて知りたい方はこちらをお読みください。

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ストレスで起こる蕁麻疹まとめ

ここまで、蕁麻疹についてや蕁麻疹の症状、蕁麻疹の種類などを中心にお伝えしてきました。

  • 蕁麻疹とは皮膚の一部が突然、赤くくっきりと盛り上がり、短時間で跡を残さず消えてしまう皮膚の病気をいう
  • 子どもでは急性蕁麻疹が多く、大人では慢性蕁麻疹が多い
  • ストレスによる蕁麻疹か調べる方法には、問診、皮膚の診察、血液検査、プリックテストなどがある
  • ストレスによる蕁麻疹の治し方には薬物療法と心理療法がある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
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  • 栄養提供
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  • 障がい者雇用

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