「チアシードを食べると、どんな効果が期待できるのだろう?」
「健康のためにチアシードを摂取したいけど、注意することはある?」
チアシードに期待できる効果について調べている方の中には、健康面への影響や注意点を知りたい方も多いのではないでしょうか。
チアシードは、チアというシソ科の植物から採れる食用種子で、栄養価の高さから、スーパーフードとしても知られています。
本記事では、チアシードと身体への影響について、以下の点を中心に解説していきます。
- チアシードに含まれる栄養素
- チアシードの摂取期待できる効果
- チアシードを摂取するときの注意点とおすすめの食べ方
チアシードの健康効果を高めたい方はご参考いただけますと幸いです。
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チアシードとは?
はじめに、チアシードについてご紹介します。
チアシードとは、チアの種子のことで、栄養価の高さからスーパーフードとして注目されている食材です。
チアシードは、黒色と白色の2種類に分かれており、色によって以下の違いがあります。
- 黒色…鉄やカルシウムなどのミネラルの含有量が多い
- 白色…黒色よりも水分の吸収率が高く、食物繊維やオメガ3脂肪酸の含有量が多い
白色のチアシードは、黒色のチアシードを品種改良して出来ており、水分の吸収率が高いため、お腹の中でふくらみ、満腹感を得られやすいといった特徴があります。
一方、黒色のチアシードは、水でふくらむと黒い種子が目立ちますが、白色のチアシードは、水でふくらんだ後も種子が目立たないため、料理に用いられることが多いです。
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チアシードに含まれる栄養素
次に、チアシードに含まれる栄養素について、以下の5つをご紹介します。
- 食物繊維
- α-リノレン酸
- カリウム
- 鉄分
- カルシウム
①食物繊維
チアシードに含まれる栄養素の1つ目は「食物繊維」です。
チアシード10gあたりには、約3.4gの食物繊維が含まれています。
食物繊維の摂取量の目安は、成人男性で1日21g以上、成人女性で1日18gとされているため、通常の食事で食物繊維が不足する場合は、チアシードによって摂取不足を補うことが可能です。
また、チアシードに含まれる食物繊維は水に溶けやすい水溶性のため、便通の改善など、腸内に良い効果も期待できます。
②α-リノレン酸
2つ目は「α-リノレン酸」です。
α-リノレン酸とは、植物の油に含まれるオメガ3脂肪酸の一種です。
体内で生成できない栄養素のため、食事から取り入れる必要があり、血流や血圧の調整など、心血管の健康を助ける役割があります。
また、チアシード10gあたりには、約1.9gのオメガ3脂肪酸が含まれています。
オメガ3脂肪酸の摂取量の目安は1日2gなので、チアシード10gの摂取で目安の基準値とほぼ同量の摂取が可能です。
③カリウム
3つ目は「カリウム」です。
カリウムは、ヒトの体内に必要なミネラルの一種で、過剰な塩分を尿や汗で排出する働きがあります。
また、チアシード10gあたりには、約76mgのカリウムが含まれています。
カリウムの摂取量の目安は、成人男性で1日3,000mg以上、成人女性では1日2,600mgのため、通常の食事で不足する場合は、チアシードを取り入れて、不足分を補うといいでしょう。
④鉄分
4つ目は「鉄分」です。
鉄分とは、体内に欠かせないミネラルの一種で、酸素を全身に運ぶ役割があります。
そのため、鉄分が不足すると貧血やめまいなどの症状を引き起こすので注意が必要です。
また、鉄分の摂取量の目安は、成人男性で1日7.5mg以上、成人女性では1日6.5〜10.5mgと多めで、不足しがちな栄養素といえます。
チアシード10gあたりには、約0.77mgの鉄分が含まれているので、ドリンクなどと混ぜて摂取することで、鉄分不足を補えるでしょう。
⑤カルシウム
5つ目は「カルシウム」です。
カルシウムは、骨と歯の形成や身体の機能の維持に必要なミネラルです。
カルシウムが不足すると、骨粗しょう症や動脈硬化など、様々な病気のリスクが高まります。
また、カルシウムの摂取量の目安は、成人男性で1日700〜800mg、成人女性では1日650mgとされています。
チアシード10gで摂取できるカルシウムの量は約57mgほどですが、牛乳や乳製品に混ぜて食べることで効率良く多量のカルシウムを摂取できます。
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チアシードの摂取で期待できる効果
ここでは、チアシードの摂取で期待できる効果について、以下の7つをご紹介します。
- コレステロールの改善
- 血糖値の低下
- むくみの改善
- 腸内環境の改善
- 貧血予防
- ダイエット
- エイジングケア
①コレステロールの改善
チアシードの摂取で期待できる効果の1つ目は「コレステロールの改善」です。
チアシードに含まれる食物繊維には、余分な脂質を吸収する働きや、コレステロールの原因である胆汁酸を体外に排出する働きがあります。
また、チアシードに多く含まれるα-リノレン酸には、血液中の悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールの値を上昇させる作用があるため、コレステロール値の改善効果が期待できます。
コレステロールの改善によって、高血圧予防や、動脈硬化の予防も期待できます。
②血糖値の低下
2つ目は「血糖値の低下」です。
血糖値が上昇すると、血液中の糖が増えてドロドロになり、脳卒中や糖尿病などの発症リスクが高まります。
血糖値の上昇を抑えるには、食物繊維を多く含む食材を摂取することが欠かせません。
チアシードに含まれる水溶性食物繊維は、食後の血糖値の上昇を緩やかに抑える作用があり、血糖値の低下に効果が期待できます。
また、血糖値の低下には、食生活だけでなく、運動によってインスリンの効果を高めることも大切です。
③むくみの改善
3つ目は「むくみの改善」です。
チアシードに含まれるカリウムには、むくみの原因であるナトリウムを排出する働きがあるため、むくみの改善に効果が期待できます。
また、カリウムの摂取によってむくみ予防もできるため、食事で塩分を摂りすぎたときなどは、チアシードを積極的に食事に取り入れるようにしましょう。
④腸内環境の改善
4つ目は「腸内環境の改善」です。
チアシードに含まれる食物繊維のグルコマンナンは、腸内で分解されるとオリゴ糖となり、腸内細菌のエサになるため、腸内環境を整える効果が期待できます。
また、グルコマンナンは、水に触れると膨張してゲル状になるという性質があるため、便のかさが増えて便秘が解消することにもつながります。
⑤貧血予防
5つ目は「貧血予防」です。
チアシードには、ヘモグロビンの材料になる鉄分だけでなく、ヘモグロビンの合成に必要な銅などの成分が豊富に含まれています。
また、チアシードに含まれる葉酸は、赤血球の生成をサポートする以外にも、月経前症候群(PMS)やホルモンバランスの乱れの改善にも効果が期待でき、女性は積極的な摂取が推奨されています。
⑥ダイエット
6つ目は「ダイエット」です。
チアシードに含まれるグルコマンナンは、水に触れるとふくらむ性質があるため、満腹感が得られやすく食べすぎを抑える効果が期待できます。
また、チアシードに含まれるα-リノレン酸には、脂肪燃焼を促進する効果が期待できるため、適度な運動をしながらチアシードを食事に取り入れることで、効率良くダイエットができるでしょう。
⑦エイジングケア
7つ目は「エイジングケア」です。
チアシードには、セレンというミネラルやクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれており、いずれも高い抗酸化作用の発揮が見込まれています。
抗酸化作用によって、シミやシワの発生を抑え、美肌や若々しい身体を守るためのエイジングケア効果が期待できます。
紫外線を多く浴びた日などは、チアシードを積極的に取り入れ、美肌対策をするといいでしょう。
下記では、むくみの解消法についても解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。
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チアシードを摂取するときの注意点
ここでは、チアシードを摂取するときの注意点について、以下の3つをご紹介します。
- 摂取量に気を付ける
- 水分を同時に摂取する
- そのままの摂取は極力避ける
①摂取量に気を付ける
チアシードを摂取するときの注意点の1つ目は「摂取量に気を付けること」です。
ダイエットで食事量を減らすために、チアシードを多量に摂取するケースも珍しくありません。
しかし、チアシードは水でふくらむ性質があるため、多量摂取によってお腹がゆるくなったり、吐き気を催す恐れがあります。
また、水分によって10~14倍にふくらむため、多量摂取は消化器官を詰まらせることにもつながります。
チアシードの1日の摂取量は10g程度(大さじ1杯)に留め、食べすぎには注意しましょう。
②水分を同時に摂取する
2つ目は「水分を同時に摂取すること」です。
チアシードを乾燥した状態で食べると、腸内の便から水分を吸収してしまうため、便が固くなり、便秘を招いてしまいます。
腸内環境を整えるためにも、乾燥状態のチアシードを食べるときは、水分と一緒に摂取しましょう。
③そのままの摂取は極力避ける
3つ目は「そのままの摂取は極力避けること」です。
チアシードは乾燥状態で食べることもできますが、水でふやかしてから食べることが推奨されています。
水でふやかすときの水分量の目安は、種類によって異なるため注意が必要です。
- 黒色チアシード…大さじ1杯に対して100ml
- 白色チアシード…大さじ1杯に対して100~150ml
水につける時間は商品によって異なり、最短で15分程度、最長で12時間程度要します。
つけ置き時間が長いチアシードの場合は、前日から水につけておくなど、前もって準備が必要です。
また、水でふやかしたチアシードはカビが発生しやすく傷みやすいため、清潔な保存容器に入れて冷暗所で保存し、2日以内に食べきりましょう。
チアシードのおすすめの食べ方
最後に、チアシードのおすすめの食べ方について、以下の3つをご紹介します。
- ヨーグルトにトッピングする
- スムージーに混ぜる
- ドレッシングと和える
①ヨーグルトにトッピングする
チアシードのおすすめの食べ方の1つ目は「ヨーグルトにトッピングする食べ方」です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌とチアシードに含まれる食物繊維が同時に作用することで、便通の改善や腸内環境の改善の効果がさらに高まります。
そのため、普段から便秘気味の方や便通に悩む方におすすめの食べ方です。
ヨーグルトには、水にふやかしてゲル状になったチアシードをトッピングします。
また、ヨーグルトとチアシードの割合は、ヨーグルト100gに対し、チアシード小さじ1杯が目安です。
②スムージーに混ぜる
2つ目は「スムージーに混ぜる食べ方」です。
野菜や果物には、疲労回復や免疫力が高まるビタミンCやカロテンなどの栄養素が含まれています。
そのため、野菜や果物をスムージーにしてチアシードと摂取することで、ダイエット中でも身体の健康維持に必要な栄養素を効率良く摂取できます。
スムージーにおすすめな食材は、以下の通りです。
- バナナ…ショ糖やでんぷん、食物繊維が含まれており、腹持ちが良い
- 小松菜…抗酸化作用のあるビタミンAとCが豊富なため、エイジングに効果が期待できる
チアシードをスムージーに混ぜるときは、あらかじめ水でふやかしたチアシードを使います。
また、スムージーとチアシードの割合は、コップ1杯のスムージーに対し、チアシード小さじ1.5杯が目安です。
③ドレッシングと和える
3つ目は「ドレッシングと和える食べ方」です。
ドレッシングと和えることで、チアシードのとろみがジュレ風になり、サラダに絡みやすくなります。
また、チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸は加熱によって酸化しやすいため、サラダやカルパッチョなどの生食と一緒に摂取することで、効率よく体内に吸収されます。
ドレッシングとチアシードの割合は、ドレッシング一食分に対し、チアシード小さじ1杯が目安です。
チアシードに期待できる効果についてのまとめ
ここまでチアシードに期待できる効果についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。
- チアシードには、食物繊維/α-リノレン酸/カリウム/鉄分/カルシウムなどの栄養素が含まれている
- チアシードの摂取によって、コレステロール/血糖値の改善などの健康効果や、脂肪燃焼などのダイエット効果、抗酸化作用によるエイジングケア効果などが期待できる
- チアシードを摂取するときは摂取量と水分の摂取に注意し、スムージーに混ぜたり、ドレッシングに和えるなど、工夫して食事に取り入れると良い
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。