【最新版】ケアプランの作成手順と書き方完全ガイド!第1〜7表の構成・作成事例・注意点・セルフケアプランまで徹底解説

介護保険サービスを利用する上で、サービスの「司令塔」として絶対に欠かせないのが「ケアプラン(介護サービス計画書)」です。

要介護認定を受けた方が、どのようなサービスをどのように利用し、どのような目標に向かって生活していくかを具体的に示した計画書であり、適切なケアプランがあることで、要介護者本人の自立支援とご家族の介護負担軽減が両立できます。

本記事では、ケアプランの基本概念から3つの種類、第1表〜第7表の構成と書き方、作成手順、具体的な作成事例、最新のデジタル・AI活用動向、セルフケアプラン、作成・運用時の注意点まで分かりやすく解説します。

目次

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ケアプラン(介護サービス計画書)とは?目的と役割

ケアプランとは、要介護・要支援認定を受けた方が介護保険サービスを利用する際に作成される、公式な「介護サービス計画書」のことです。

ケアプランの主な目的

  • 本人の望む生活の実現と自立支援:身体状況や生活課題(ニーズ)に基づき、「本人がどのような生活を送りたいか」という目標を設定して自立支援を行うこと
  • 介護保険給付の適用条件:介護保険サービスは、ケアプランに位置付けられたサービスに対してのみ保険給付(1〜3割負担)が適用されること
  • 多職種連携(チームケア)の共通指針:ケアマネジャー、ヘルパー、デイサービス、医師など多職種が共通目標に向かって支援するためのガイドラインとなること

ケアプランの3つの種類

居宅サービス計画(居宅ケアプラン)

対象:自宅で暮らす要介護1〜5の方。居宅介護支援事業所のケアマネジャーが訪問介護やデイサービス、福祉用具等を組み合わせます。

施設サービス計画(施設ケアプラン)

対象:介護施設に入所している方。特養、老健、介護医療院等の施設ケアマネジャーが施設内のケア計画を作成します(※介護療養型医療施設は2024年3月末で完全廃止)。

介護予防サービス計画(介護予防ケアプラン)

対象:要支援1〜2の方。地域包括支援センター、または2024年4月より直接指定取得可能となった居宅介護支援事業所が予防的サービスを計画します。

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ケアプランの構成(第1表〜第7表)と内容

ケアプランは標準様式として第1表から第7表までの7つの書類で構成されています。それぞれの役割と記載内容は以下の通りです。

第1表:居宅サービス計画書(1)

ケアプランの最も基本となる表紙・概要部分です。

  • 利用者および家族の生活に対する意向:本人や家族が「どのような生活を送りたいか」という生の声をそのまま記載します
  • 介護認定審査会の意見およびサービスの種類の指定:要介護認定時に出された特記事項や推奨サービス
  • 総合的な援助の方針:生活課題を解決するために、関わるすべてのスタッフが共有すべき全体の支援方針や緊急連絡先を記載します

第2表:居宅サービス計画書(2)

課題解決に向けた具体的な目標とサービス内容を整理する「ケアプランの核心部分」です。

  • 生活全般の解決すべき課題(ニーズ):本人の状態や生活環境から抽出された優先度の高い課題
  • 目標(長期目標・短期目標):ニーズを解決するための段階的な目標(例:長期「一人で安全に入浴できる」、短期「手すりを使ってまたぎ動作ができる」)
  • 援助内容:目標達成に必要なサービス内容、提供者(本人、家族、ヘルパー等)、頻度、期間を細かく設定します

第3表:週間サービス計画表

1週間のスケジュールを表形式でまとめた書類です。何曜日の何時にどのサービスを利用するか、介護保険外の家族の援助も含めた生活リズムを可視化します。

第4表:サービス担当者会議の要点

関係職種(ケアマネ、ヘルパー、デイスタッフ等)と本人・家族が集まってケアプラン原案について協議した「サービス担当者会議」の議論内容、結論、参加者名を記録した書類です。

第5表:居宅介護支援経過

ケアマネジャーが利用者や家族との相談内容、各事業者との調整内容、訪問時のモニタリング結果などを時系列で記録する支援経過記録です(※原則として利用者へは交付されません)。

第6表:サービス利用表

月単位のサービス利用スケジュール表です。日ごとのサービス利用予定と、実際の利用実績を管理します。

第7表:サービス利用表別表

第6表に基づき、各サービスの利用単位数、区分支給限度基準額の範囲内かどうかの計算、利用者の自己負担額(1〜3割)を算出した明細書です。

ケアプラン作成の流れ・手順とPDCAサイクル

ケアプランの作成と運用は、質の高い支援を継続するために「PDCAサイクル」に基づいて進められます。

ケアプラン作成の5ステップ

  1. アセスメント(課題分析):ケアマネジャーが自宅訪問・面談を行い、身体状況や生活課題を聞き取ります
  2. ケアプラン原案の作成:第2表(ニーズ・目標)➔ 第3表(週間計画)➔ 第1表(総合方針)の順で原案を作成します
  3. サービス担当者会議(第4表):関係スタッフ・家族が集まり原案について協議します
  4. 同意・交付と契約:書面や電子署名で本人の同意を得て交付し、事業者と契約を結びます
  5. モニタリング(第5〜7表):月1回以上自宅を訪問し、達成度や状態の変化を評価・更新します

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【最新動向】ケアプラン作成・運用のデジタル化・AI活用

近年、介護現場におけるICT・DX推進に伴い、ケアプランの作成や共有方法が急速に進化しています。

ケアプランデータ連携システムの普及

従来、ケアマネジャーと介護サービス事業所(デイサービスや訪問介護等)の間では、毎月の第6表・第7表(サービス利用表・別表)を紙やFAXでやり取りしていました。

厚生労働省が推進する「ケアプランデータ連携システム」の導入により、デジタルデータで即時に送信・受け取りが可能となり、連絡ミスや事務負担が大幅に削減されています。

AIケアプラン作成支援ツールの導入

膨大な介護データを学習した「AIケアプラン作成支援システム」の活用が進んでいます。

ケアマネジャーが入力したデータに基づき、AIが最適な課題や目標、サービス案を提示・アシストすることで、ケアマネジャーの経験差による質のばらつきを防ぎ、より根拠に基づいた高度なケアプラン作成が可能となっています。

電子同意・ペーパーレス交付の解禁

ケアプランの同意・交付手続きにおいて、書面への捺印だけでなく、タブレット等を用いた「電子署名・電子交付」や、メール・Web上での同意取得が認められ、遠方に住む家族ともスムーズに手続きが進められるようになっています。

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ケアプランの具体的な記載事例(ニーズと目標)

実際にケアプランの第2表で設定されることが多い「生活課題(ニーズ)」と「目標」の具体例を紹介します。

移動・歩行のニーズ

  • ニーズ:転倒の不安があるが、自宅内を安全に移動したい
  • 長期目標:転倒せず自宅内で自立した移動生活を維持(6ヶ月)
  • 短期目標:手すり等を使い見守りで安全に伝い歩きができる(3ヶ月)

食事・栄養のニーズ

  • ニーズ:むせ込みが増え、栄養バランスの偏りが心配
  • 長期目標:誤嚥なく安全に食事を摂取し体力を維持(6ヶ月)
  • 短期目標:口腔体操を行い、適切な食形態(とろみ食等)で完食できる(3ヶ月)

入浴・清潔のニーズ

  • ニーズ:自宅のお風呂跨ぎが危険だが、入浴したい
  • 長期目標:週2回の入浴で清潔とリフレッシュを図る(6ヶ月)
  • 短期目標:デイサービスの入浴介助で安全に入浴できる(3ヶ月)

認知症・精神面のニーズ

  • ニーズ:日中一人で過ごすことが多く、物忘れや孤独感がある
  • 長期目標:日中の活動量を増やし穏やかに生活する(6ヶ月)
  • 短期目標:週3回デイサービスに参加し他者と交流を楽しむ(3ヶ月)

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自分で作る「セルフケアプラン」とは?(メリット・デメリット)

ケアプランは通常ケアマネジャーが作成しますが、利用者や家族が自ら作成する「セルフケアプラン(自己作成サービス計画)」という選択肢も法律上認められています。

セルフケアプラン作成の流れ

  1. 市区町村の介護保険窓口へセルフケアプラン作成の旨を届出
  2. 自分で第1表〜第3表、第6表・第7表を作成
  3. 自分で各サービス事業者を手配し、サービス担当者会議を開催
  4. 毎月、作成した利用表や実績表を市区町村へ提出しチェックを受ける

メリットとデメリット

  • メリット:介護保険制度の制限にとらわれず、自分の希望するサービスやスケジュールを100%自由に組むことができること
  • デメリット:毎月の書類作成や実績計算、事業者との交渉、市区町村への提出をすべて自分で行う必要があり、専門的な介護知識と多大な時間・手間がかかること(※ケアマネジャーに依頼しても自己負担は0円・無料であるため、実際にセルフケアプランを利用する人は全体の0.1%以下と極めて稀です)

ケアプラン作成・運用時の注意点とトラブル対処法

ケアプランを有効に機能させるための注意ポイントです。

面談(アセスメント)で困りごとや希望を正直に伝える

ケアマネジャーとの面談の際、見栄を張って「まだ自分でできます」と言ってしまったり、遠慮して家族の負担を隠してしまうと、実態に合わないケアプランになってしまいます。

困っていることや「夜間のおむつ交換で家族が睡眠不足になっている」といった本音を正直に伝えることが成功の鍵です。

定期的なモニタリング(見直し)を活用する

身体状況や病状は刻々と変化します。

月に1回のモニタリングの機会を活用し、「サービスが合っていない」「デイサービスの種類を変えたい」と感じたら躊躇なくケアマネジャーに相談しましょう。

ケアマネジャーと相性が合わない場合の変更方法

ケアマネジャーも人間ですので、どうしても意見が合わない、連絡が遅いなどの不満が生じることがあります。

その場合は我慢せず、居宅介護支援事業所の事業所管理者へ申し出るか、地域包括支援センターや役所の介護保険課へ相談して担当者を変更してもらうことが可能です。

※ケアマネジャーを変更しても、受けているデイサービスやヘルパーは原則としてそのまま継続利用できます。

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ケアプランと関連書類(計画書・シート)との違い

ケアプランと混同されやすい他の書類との違いを整理します。

  • アセスメントシート:ケアプラン作成前に、本人の心身状態や生活環境を詳しく聞き取り評価するための調査票
  • モニタリングシート:ケアプラン開始後、毎月目標の達成度や満足度を評価・記録するための確認表
  • 個別サービス計画書(訪問介護計画書、通所介護計画書など):ケアプラン(全体計画)に基づき、各サービス事業者(ヘルパー会社やデイサービス等)が自社の提供する具体的なサービス手順や内容を定めた計画書(ケアプランが「全体設計図」であるのに対し、個別計画書は「現場の作業手順書」にあたります)

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まとめ

ケアプラン作成に関する重要ポイントをおさらいします。

  • ケアプランの定義:要介護者が介護保険サービスを1〜3割負担で利用するために必要な公式の介護サービス計画書
  • 構成:第1表〜第7表の7つで構成され、ニーズ、長期・短期目標、具体的なサービス内容、週間・月間スケジュールが記載されること
  • 最新動向:ケアプランデータ連携システムやAIツールの導入により、手続きの効率化と質の向上が進んでいること
  • 作成者:居宅介護支援事業所や施設のケアマネジャー(自己負担0円)に依頼するのが一般的(セルフケアプランも可能だが負担が大きい)
  • 成功のコツ:面談で本音や課題を隠さず伝え、定期的なモニタリングで状況に合わせてプランを柔軟に見直していくこと

ケアプランは、要介護者ご本人とご家族が、住み慣れた地域で笑顔で自分らしく暮らしていくための最も大切な道しるべです。

ケアマネジャーとしっかり信頼関係を築き、家族にとって最適なケアプランを作り上げていきましょう。

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