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健達ねっと>健康・生活>栄養>ビタミンEの効果とは?「若返りのビタミン」と呼ばれる理由と効率的な摂り方

ビタミンEの効果とは?「若返りのビタミン」と呼ばれる理由と効率的な摂り方

  • 「最近、肌のハリがなくなってきた気がする」
  • 「肩こりや冷えがひどく、なんとなく体調が優れない」
  • 「更年期のような症状があり、毎日が辛い」

このような悩みを感じることはありませんか。
40代から50代にかけて、体質の変化や親の介護など、自分自身の健康だけでなく家族の将来についても不安が尽きないものです。

実は、このような悩みの多くに深く関わっている栄養素が「ビタミンE」です。
別名「若返りのビタミン」とも呼ばれ、美容面での効果だけでなく、血管や脳の老化を防ぐ重要な役割を担っています。

この記事では、ビタミンEの驚くべき効果と、効率的に摂取するためのポイントについて解説します。

この記事のポイントは以下の通りです。

  • ビタミンEの具体的な4つの健康効果
  • 不足や過剰摂取によるリスクと注意点
  • 効率よく摂取できるオススメの食材と食べ合わせ
  • 脳の健康を守るための活用法

正しい知識を身につけ、体の内側から「サビない」体づくりを始めましょう。

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【一覧表】ビタミンEに期待できる主な4つの効果

ビタミンEは、強力な抗酸化作用を持ち、私たちの体を様々なトラブルから守ってくれる頼もしい栄養素です。
ここでは、特に知っておきたい4つの主要な効果について解説します。

1. 「抗酸化作用」で体と肌のサビつき(老化)を防ぐ

ビタミンEの最大の特徴は、細胞の酸化を防ぐ「抗酸化作用」です。

私たちの体は、呼吸で取り込んだ酸素の一部が「活性酸素」に変わり、細胞を攻撃してサビつかせることで老化が進行します。
ビタミンEは、自らが身代わりとなって酸化されることで、細胞膜を活性酸素の攻撃から守る働きがあります。(出典:厚生労働省eJIM

この働きにより、以下のような効果が期待されます。

  • 肌のシミ・シワの予防(細胞の老化防止)
  • 生活習慣病の原因となる血管ダメージの軽減
  • 紫外線などの外的ストレスからの保護

特に美容面では、肌の土台となる細胞を守ることから「若返りのビタミン」と称されます。
アンチエイジングの最強食品とは?老化防止効果のある食品を紹介の記事でも解説している通り、酸化を防ぐことは若々しさを保つための基本といえるでしょう。

老化防止に効く食べ物は?の記事も参考に、日々の食事で抗酸化力を高める工夫を取り入れてみてください。

2. 血流を改善し「肩こり・冷え性」を和らげる

ビタミンEには、末梢血管を広げて血行を促進する作用があります。

血流が滞ると、酸素や栄養素が体の隅々まで届かず、老廃物が溜まりやすくなります。
これが、頑固な肩こりや手足の冷え、頭痛などの原因となるのです。

ビタミンEを十分に摂取し血流が改善されることで、期待できるメリットは以下の通りです。

  • 筋肉の緊張緩和による肩や首のコリ解消
  • 手足の末端までの血行促進による冷え性改善
  • 肌の血色改善によるくすみや青クマの軽減

特に、冷えは万病の元ともいわれます。
低血圧の改善方法とは?低血圧による影響や冷え性との関係についてもチェックし、根本的な血流ケアを意識しましょう。

また、からだからの危険信号⁈肩こり症状の原因を知って対処の記事にあるように、血行促進によって肩こりの改善が期待できます。

3. 女性に嬉しい「ホルモンバランス」の調整作用

ビタミンEは、ホルモンバランスを整える働きがあり、女性特有の悩みに寄り添う栄養素です。
もともとビタミンEは、不妊を防ぐ因子として発見された歴史があり、生殖機能と深い関わりを持っています。
脳下垂体に働きかけ、女性ホルモンの生成や分泌を調整する役割を担っているのです。

具体的には、以下のような悩みに対してサポートが期待できます。

  • 更年期特有のイライラやほてり(ホットフラッシュ)の緩和
  • 生理痛(月経困難症)や生理不順の改善
  • 月経前症候群(PMS)の症状軽減

40代以降のゆらぎがちな時期において、ビタミンEは心強い味方となります。
ビタミンEと生理の関係って?おすすめの摂り方も紹介の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

また、更年期にイライラするのはなぜ?原因や対処方法を知り、ビタミンE摂取と合わせて対策を行うことが大切です。

4. 生活習慣病や「脳の健康」を守る血管ケア

ビタミンEは、血管の健康を守り、将来的な大病のリスクを減らす上でも重要です。
特に注目すべきは、血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防ぐ働きです。
酸化したLDLコレステロールは血管壁に蓄積しやすく、動脈硬化を進行させる大きな原因となります。

血管をしなやかに保つことは、心疾患や脳卒中の予防だけでなく、脳の健康維持にも直結します。
なぜなら、脳への血流不足や血管のダメージは「血管性認知症」のリスクを高める要因となるからです。
血管の健康は認知機能の維持にも重要です。

ビタミンEの抗酸化作用は血管の老化予防に役立ちます。
全身の血管ケアを意識することが、結果として脳を守ることにつながります。

学研グループのメディカル・ケア・サービスが運営するグループホームの現場でも、入居者様の健康維持において「食事による栄養管理」は非常に重要視されています。
特に脳は脂質が多く、酸化ストレス(サビつき)の影響を受けやすい臓器です。

高い抗酸化作用を持つビタミンEを日常的に摂取することは、脳の血管を守り、血管性認知症のリスク軽減をサポートする可能性があります。
ただし、認知症予防における確実な効果については、現時点では十分なエビデンスが確立されていないことに留意が必要です。(参考:厚生労働省eJIM

認知症を予防する食事術について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。

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ビタミンEが不足するとどうなる?過剰摂取のリスクは?

体に良い効果が多いビタミンEですが、摂取量については「足りているか」「摂りすぎていないか」が気になるポイントです。
ここでは、不足と過剰それぞれのリスクについて解説します。

不足によるリスク:通常の食事なら心配なし?

結論からいえば、現代の一般的な食生活を送っていれば、ビタミンEが極端に不足して欠乏症になることは稀です。
ビタミンEは多くの食品に含まれており、体内に蓄えられやすい脂溶性の性質を持っているためです。(出典:厚生労働省eJIM
しかし、極端な油抜きダイエットをしている場合や、脂質の吸収を妨げる病気がある場合は注意が必要です。

万が一、重度の不足状態が続くと、以下のような症状が現れる可能性があります。

  • 溶血性貧血(赤血球が壊れやすくなる)
  • 感覚障害や筋力の低下
  • 神経機能の不調

ビタミンE不足の詳しい影響については、こちらの記事も参考にしてください。

ただし、加齢により食が細くなっている高齢の方や、噛む力が弱くなっている方の場合は注意が必要です。
食事量が減ると、ビタミンEだけでなく全体の栄養バランスが崩れやすくなります。

「最近、親の食事量が減って心配…」という方には、少量でビタミンやミネラルを補給できる栄養補助食品の活用も選択肢のひとつです。
学研の公式通販「健達ねっとショップ」では、医療・介護の現場でも採用されている信頼できる栄養食品を取り扱っています。

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過剰摂取のリスク:サプリメント利用時は上限に注意

通常の食品から摂る分には、ビタミンEを摂りすぎる心配はほとんどありません。

しかし、サプリメントや薬で大量に摂取し続けると、過剰摂取による健康被害が出る可能性があります。
ビタミンEは脂溶性ですが、摂取量の約3分の2が便として排出されるため、比較的体内に蓄積されにくいとはいえ、上限を超えないよう管理することが大切です。

過剰摂取によって懸念される主なリスクは以下の通りです。

リスクの内容具体的な症状
出血傾向血液が固まりにくくなり、出血が止まりにくくなる
骨粗鬆症過剰摂取により骨量を減らし、骨粗鬆症のリスクを高める可能性が示唆されている
(参考:慶應義塾大学病院KOMPAS

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、耐容上限量(これ以上摂るとリスクが生じる量)が設定されています。
18歳以上の男性で800mg/日、女性は18歳~29歳で650mg/日、30歳~74歳で700mg/日、75歳以上で650mg/日となっています。

ビタミンEの過剰摂取には注意が必要です。
サプリメントを利用する際は、必ずパッケージの目安量を守りましょう。

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ビタミンEを多く含む食べ物ランキングと効率的な摂り方

ビタミンEは、身近な食材に多く含まれています。
毎日の食事に少し工夫を加えるだけで、必要量を無理なく摂取することが可能です。
ここでは、含有量の多い食材と、吸収率を高めるコツを紹介します。

オススメの食材(アーモンド・植物油・魚介類など)

ビタミンEを効率よく摂るなら、種実類(ナッツ)、植物油、魚介類を積極的に取り入れましょう。
特にアーモンドなどのナッツ類は、おやつ感覚で手軽に摂取できる優秀な供給源です。

主な食材のビタミンE含有量(100gあたり)の目安は以下の通りです。

  • アーモンド(乾):30.0mg
  • ひまわり油:39.0mg
  • うなぎ(養殖・生):7.4mg
  • 西洋かぼちゃ(生):4.9mg
  • 赤ピーマン(生):4.3mg

ビタミンEが豊富なアーモンドの効果について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
また、魚介類にはDHA・EPAなどの健康成分も豊富に含まれており、血管ケアの相乗効果が期待できます。

ナッツ類の健康効果も注目ですので、日々の間食に取り入れてみてはいかがでしょうか。

吸収率をアップさせる「食べ合わせ」のコツ

ビタミンEは「脂溶性」のビタミンであるため、油と一緒に摂ることで吸収率が格段にアップします。
サラダを食べるならノンオイルではなく良質なオイルを使ったドレッシングを選んだり、炒め物にして食べたりするのがオススメです。

また、ビタミンCと一緒に摂ることも重要なポイントです。
これを「ビタミンACE(エース)」と呼びます。
ビタミンEは活性酸素を除去すると効力を失いますが、ビタミンCはそのビタミンEを再び活性化させる働きがあるのです。(出典:厚生労働省eJIM

そこでおすすめなのが、ビタミンEが豊富な「かぼちゃ」や「ブロッコリー」を使ったサラダです。
ノンオイルドレッシングではなく、あえてマヨネーズやオリーブオイルをかけることで、効率よく栄養を取り込むことができます。

「かぼちゃ」には100gあたり4.9mgのビタミンEが含まれており、野菜の中ではトップクラスの含有量です。
健達ねっとでは、高齢の方でも食べやすく、栄養満点なレシピを紹介しています。

ビタミンEの効果に関するよくある質問

最後に、ビタミンEの摂取についてよく寄せられる疑問にお答えします。
効果的なタイミングや種類の違いを知り、より生活に役立てましょう。

Q. ビタミンEはいつ飲むのが効果的ですか?

ビタミンEのサプリメントなどを飲む場合、食後に摂取するのが最も効果的といえます。

先述の通り、ビタミンEは脂に溶ける性質があるため、食事に含まれる脂質と一緒に消化・吸収されることで、体内への取り込みがスムーズになるからです。
空腹時に飲むよりも、吸収率が高まると考えられます。

医薬品として処方されている場合は医師の指示に従う必要がありますが、サプリメントの場合は「食事の直後」を目安にするとよいでしょう。
ビタミン全般の摂取方法についても確認し、習慣化することが大切です。

Q. 天然と合成のビタミンE、どちらが良いですか?

一般的に、「天然型」のビタミンEの方が、体内での効力(生物学的利用能)が高いとされています。(出典:厚生労働省eJIM
ビタミンEには、天然型(d-α-トコフェロール)と合成型(dl-α-トコフェロールなど)があり、天然型の方が体に馴染みやすく、効率よく働きます。

サプリメントを選ぶ際は、成分表示を確認し、「天然」や「d-α-トコフェロール」と記載されているものを選ぶのがオススメです。
サプリメントの天然と合成の違いについての詳細もあわせてご覧いただくと、より理解が深まります。

Q. スキンケアとして肌に塗るのも効果がありますか?

ビタミンE配合の化粧品やクリームを塗ることは、保湿や肌表面の酸化防止に一定の効果が期待できます。
肌の血行を良くしたり、肌荒れを防いだりする目的で多くの化粧品に配合されています。
乾燥やエイジングサインが気になる部分への局所的なケアとして有効でしょう。

しかし、体の内側から細胞を守るためには、やはり食事からの摂取が基本です。
外側からのケアと内側からのインナーケア、両方を組み合わせることが美肌への近道です。
体の内側からの肌荒れ対策も大切にしつつ、肌荒れの総合的な改善方法もチェックしてみましょう。

まとめ

ビタミンEは「若返りのビタミン」として、抗酸化作用による老化防止、血流改善、ホルモンバランスの調整、そして脳や血管の健康維持に重要な栄養素です。

日々の食事からアーモンドなどのナッツ類、植物油、魚介類を積極的に摂取し、ビタミンCなどの他の抗酸化ビタミンと組み合わせることで、より効果的に健康維持に役立てることができます。

特に年齢とともに気になる記憶力や認知機能の維持には、ビタミンEを含む抗酸化成分の継続的な摂取が大切です。
ただし、認知症予防における確実な効果については、現時点では十分なエビデンスが確立されていないことに留意が必要です。

日々の食事に加えて、機能性表示食品を活用するのも一つの方法です。
健達ショップでは、プラズマローゲンやPQQなど、中高年の方の認知機能(記憶力、注意力、判断力)の維持をサポートする機能性表示食品を取り扱っています。

各商品は届出表示に基づき、以下のような機能が報告されています。

  • 中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能の一部である記憶力を維持する機能
  • 言語記憶力(言葉を記憶し思い出す力)をサポート
  • 認知機能速度(視覚情報を素早く正確に判断する力)の維持

※本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
※食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売

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