- 「家族の介護でオムツが必要になったけれど、ドラッグストアに種類が多くてどれを選べばいいかわからない」というお悩み
- 「モレや肌荒れを防ぐ正しい装着方法や、気になるにおいの処理法を知りたい」という不安
- 「毎月かかるオムツ代の負担を少しでも減らす方法はないのだろうか」という疑問
40代・50代を迎えて親の介護に直面した際、多くの方が最初に戸惑うのが「排泄ケアと介護用オムツの選定」です。
介護用オムツは、本人の身体状態や生活動作に合ったものを正しく選ばないと、尿モレや皮膚トラブル(おむつかぶれ)を引き起こすだけでなく、介助する家族の負担も大きくなってしまいます。
本記事では、介護用オムツの基本的な種類(アウターとインナー)や状態別の選び方、シチュエーションごとのスムーズな交換手順、衛生的な処理・におい対策、さらには経済的負担を軽減できる「医療費控除」の申請方法まで、専門的な知見をもとに分かりやすく解説します。
ご家族と本人が快適に過ごすための排泄ケアのガイドとして、ぜひ最後までお役立てください。

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1. 介護用オムツの種類(アウターとインナー)
介護用オムツは、大きく分けると「外側オムツ(アウター)」と、その内側に重ねて使う「尿取りパッド(インナー)」の2種類に分類されます。
この2つを本人の身体機能(歩けるか、座れるか、寝たきりか)に合わせて正しく組み合わせることが基本となります。
① 外側オムツ(アウター)
体に直接履かせたり巻きつけたりして、排泄物を外に漏らさない土台となるオムツです。主に「パンツタイプ」と「テープ止めタイプ」の2種類があります。
パンツタイプ(はくタイプ):
特徴:通常の下着やパンツと同じように、足を通して履くタイプのオムツです。伸縮性があり、本人でも上げ下ろしがしやすい形状をしています。
対象者:自立して歩ける方、手すりにつかまって立てる方、介助があればトイレへ行ける方。
テープ止めタイプ(止めるタイプ):
特徴:広げたオムツの上に身体を乗せ、お腹の前のテープで固定するタイプのオムツです。何度もつけ直しができるテープで体型に合わせてフィットさせやすく、背中や足回りからのモレを強力に防ぎます。
対象者:寝て過ごす時間が長い方、ベッド上での寝たきり状態の方、立位の保持が難しい方。
② 尿取りパッド(インナー)
外側オムツの内側にセットして、尿や便を直接吸収させるためのシート状パッドです。
使うメリット:
- 排泄のたびにアウター全体を交換する必要がなくパッド交換のみで済むことによる介護の手間と時間の削減
- 外側オムツより1枚あたりの単価が安いことによる費用負担の軽減およびゴミ削減
注意点:
尿取りパッドには「パンツタイプ用」と「テープ止めタイプ用」があります。形状やズレ止めテープの位置が異なるため、使用するアウターに合わせて正しい専用パッドを選ぶ必要があります。
【比較表】介護用オムツのタイプ別特徴一覧
| タイプ | 形状・特徴 | 主な対象者(身体状態) | メリット |
|---|---|---|---|
| パンツタイプ(アウター) | 下着と同じように履く | 一人または介助で歩ける・立てる方 | 本人の自立意識を保ちやすく、着脱が簡単 |
| テープ止めタイプ(アウター) | テープでお腹を固定する | 寝たきり・ベッド上が中心の方 | 横モレ・背中モレに強く、寝たままで交換可能 |
| 尿取りパッド(インナー) | アウターの内側に重ねる | オムツを使用するすべての方 | 交換の手間と費用を大幅に削減できる |
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2. 失敗しない介護用オムツの選び方
オムツ選びで最も多い失敗が「サイズが合わず隙間からモレる」「吸収量が足りなくて溢れてしまう」というトラブルです。適切な選び方のポイントを確認しましょう。
パンツタイプの選び方
ウエストサイズと足回りのフィット感:
パンツタイプはゴムの伸縮で固定するため、サイズ選びが命です。ウエストサイズを測り、ジャストサイズを選びましょう。大きすぎると太ももまわりに隙間ができてモレの原因になり、小さすぎると締め付けで皮膚を傷つけます。
排泄回数(吸収量)に合わせる:
パッケージには「おしっこ○回分(1回=約150ml換算)」と表記されています。
- トイレに行ける方:薄型で動きやすい「1〜2回分」
- 介助でトイレに行く方:「3〜4回分」
- 夜間の交換頻度を減らしたい方:「5回分以上の長時間用」
テープ止めタイプの選び方
ヒップサイズを目安にする:
テープ止めタイプは「ヒップ(お尻の一番大きい部分)のサイズ」で選ぶのが基本です。テープを止めた際、「ウエストとお腹周りに指が1本すんなり入る程度の余裕」があるのが理想的なサイズ感です。
立体ギャザーや立体構造の確認:
横向きで寝ることが多い方は、横モレを防ぐ「立体ギャザー(立ち上がりヒダ)」がしっかりついたものや、背中からの便モレを防ぐ「背中モレ防止ポケット」がついた機能性オムツを選びましょう。
尿取りパッドの選び方
アウターの形状と一致させる:
パンツタイプには「パンツ用パッド(ズレ止めテープが付いており動き回ってもズレない)」、テープ止めタイプには「テープ用パッド(広がりがあり尿を素早く受け止める)」を必ず組み合わせます。
昼用と夜用で吸収量を使い分ける:
日中のこまめに交換できる時間帯は「2〜3回分吸収」の薄型パッドを使い、介護者が眠る夜間や長時間交換できない時間帯は「6回分〜8回分吸収」の超高吸収夜用パッドを活用するのがスマートです。
3. 状態別!介護オムツの正しい交換手順
オムツ交換は、介助される本人の尊厳を守りつつ、介護者の腰や身体への負担を減らす姿勢で行うことが大切です。
① 本人が立っていられる場合(パンツタイプ)
- 安全な姿勢の確保:トイレの手すりや壁の手すりなどにしっかりつかまり、立位保持
- 汚れたオムツの外し:足を上げずに済むよう両脇の縫い目を破いて下ろす手法
- 清拭(拭き取り):おしりふきや温タオルによる前(陰部)から後ろ(お尻・肛門)への優しく拭き取り
- 新しいオムツの装着:両足を通したのち、つかまり立ち状態で一気に引き上げ立体ギャザーの折り込みを確認
② 本人が座れる場合(椅子・便座上でのパンツ交換)
- 身体の傾け:椅子や車椅子、便座上で介助者に寄りかかるように身体を左右交互に傾ける動作
- お尻を浮かせて抜く:片方ずつお尻を浮かせながら汚れたオムツを少しずつ下ろして抜き取り
- 新しいオムツの通し:足ぐりに足を通し、同様に身体を左右へ傾けながらお尻の上まで引き上げ
③ 本人が寝たきりの場合(テープ止めタイプ)
- テープの解錠と広げ:仰向け状態でのテープ外しおよびオムツ開帳
- 陰部の清拭:濡れタオルやおしりふきでの丁寧な拭き取り
- 横向き(側臥位)化:膝を曲げて身体を倒し、汚れた面を内側に丸めてお尻の下に半分押し込み清拭
- 新しいオムツの配置:パッドセット済みの新しいオムツを中心線に合わせて敷き込み
- 仰向け戻しと引き抜き:身体をゆっくり反対側へ戻し汚れたオムツを引き抜き処分
- テープ固定:中心(おへそ)に合わせ、下テープは斜め上、上テープは斜め下に向かってクロス止めで隙間防止
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4. 衛生的な処理方法と「におい対策」
使用済みの介護オムツは、衛生面やにおいの観点から適切な手順で処分する必要があります。
使用済みオムツの正しい捨て方
- 固形便処理:オムツ付着便の可能な限りのトイレ流し処理
- 内側丸め:汚れた面を内側にして小さく丸め外側テープで固定
- 新聞紙等の包み込み:新聞紙の防臭効果と湿気吸収効果によるにおい抑制
- 密封と処分:防臭袋(BOSなど)や二重ビニール袋への密封および自治体ルールに基づく可燃ごみ処分
※マナーとして、外出先のトイレやゴミ箱に介護用オムツを捨てて帰ることは絶対に避け、必ず防臭袋に入れて持ち帰りましょう。
部屋やゴミ箱のにおいを防ぐ3つの工夫
防臭専用ポリ袋・消臭スプレーの活用:
医療・介護用に開発された高機能防臭袋(驚異の防臭袋など)を使用すると、におい成分をほとんど漏らしません。また、排泄物用の消臭スプレーをゴミ箱内に吹きかけるのも効果的です。
密閉蓋付きゴミ箱(ペダル式など)の設置:
フタにパッキンがついた密閉性の高いゴミ箱や、1枚ずつカセットで巻き込んで結ぶ介護用オムツ処理ペールを設置すると安心です。
定期的な換気と部屋の除菌:
オムツ交換を行う部屋は、1日何回か窓を開けて空気の入れ替えを行いましょう。
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5. 経済的負担を軽減!介護オムツ代の「医療費控除」活用法
介護用オムツは毎日の消耗品であるため、1ヶ月に1万円〜2万円以上の出費になることも珍しくありません。税制上の優遇措置である「医療費控除」を活用して負担を軽減しましょう。
介護オムツ代が医療費控除の対象となる条件
単に「高齢だから」「尿モレが心配だから」という理由で購入したオムツは対象外です。以下の条件を共に満たす必要があります。
- 傷病により「おおむね6ヶ月以上寝たきり状態」である認定
- 医師の治療受診およびオムツ使用の治療上必要性認定
医療費控除を受けるための申請手順と必要書類
【1年目に必要な準備・書類】
「おむつ使用証明書」の取得:
かかりつけの医師に相談し、指定様式の「おむつ使用証明書」を発行してもらいます(文書発行料が千〜数千円程度かかります)。
領収書(レシート)の保管:
購入した日付、購入者氏名(または要介護者氏名)、商品名(「大人用オムツ代」と明記されていること)、金額が記載された領収書を保管しておきます。
確定申告での提出:
翌年の確定申告時(2月16日〜3月15日)に、医療費控除の明細書とともに「おむつ使用証明書」を添付・提示して申告します。
【2年目以降の簡略化ルール】
おむつ代の医療費控除を受けるのが2年目以降であり、要介護認定を受けている方の場合は、医師の証明書の代わりに「主治医意見書の写し」または「市町村が発行するおむつ使用確認書」で代用することが可能です。
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6. まとめ
今回は、介護用オムツの種類や選び方、交換手順、医療費控除の活用法まで詳しく解説しました。
- 基本構造:身体機能に応じた「パンツ」または「テープ止め」アウターと「尿取りパッド」の効率的組み合わせ
- 選び方のコツ:正確なウエスト・ヒップ計測によるジャストサイズおよび適正吸収量の選定
- 衛生的な処理:汚れた面の内側丸めおよび防臭袋・新聞紙包みによる密閉廃棄
- 医療費控除の活用:医師の「おむつ使用証明書」取得による年間オムツ代の税控除申告と家計負担軽減
適切なオムツ選びとケアの手順を身につけることは、本人の快適な暮らしを守るだけでなく、介護をする家族の笑顔とゆとりにつながります。
介護用オムツの具体的な製品選びや排泄ケアのコツについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事一覧も併せてご覧ください。

