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トップページ>介護お役立ち記事>在宅介護>介護疲れは誰でもなる?介護で疲れる前に原因や対策を知ろう!

介護疲れは誰でもなる?介護で疲れる前に原因や対策を知ろう!

近年少子高齢化によって高齢者が増え、介護をする人が増え続けています。
介護する負担によって生じるのが介護疲れです。

介護疲れにはどのような原因や問題があるのでしょうか?

今回、介護疲れについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護疲れが引き起こすさまざまな問題
  • 介護疲れの原因
  • 介護疲れが生じた際の相談先

介護疲れについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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介護疲れとは?


介護疲れとは、介護を行うことにより身体的・精神的負担を抱え、疲労することです。
介護疲れが起こる原因や介護疲れによってどのような問題が起きるのかご紹介します。

介護疲れについて

少子高齢化が進む日本において、高齢者介護は大きな課題の1つです。
介護を必要とする高齢者が増えていく一方で、介護を担う世代が不足していきます。
また、病気や怪我が原因となり、突然要介護状態になってしまうこともあります。

誰かに任せたり協力を得たりできずに、家族介護を余儀なくされるケースも少なくありません。
慣れない介護が精神的・肉体的負担につながります。

介護疲れがまねく問題として、「介護離職」「介護うつ」「介護殺人」などがあげられます。

介護離職

介護疲れが引き起こす問題の1つに介護離職があります。
介護離職とは介護を理由に仕事を退職することです。
総務省「就業構造基本調査」によると、介護離職者数は2017年で9万9,000人とされています。

家族の介護が必要になった場合に仕事と介護を両立しなければいけません。
しかし、仕事による日常生活の負担に加え、介護による心身への負担が発生します。
そのため、仕事と介護の両立が困難になり、仕事を退職する方も少なくありません。

仕事を退職したことで収入が減り、経済的問題を抱える方が多いです。
介護疲れによる離職が、経済的問題を引き起こす悪循環へと繋がります。

介護殺人

介護疲れによって介護殺人などの問題も起こります。

介護殺人が起こる原因として、介護のストレスを1人で抱えきれないことが挙げられます。
生活困窮に陥いり、介護うつなどで精神状態が乱され、介護殺人に発展する場合もあります。

介護うつ

介護うつは介護疲れが原因となってうつ症状を引き起こすことです。

介護には身体的な負担だけではなく、精神的な負担もかかります。
認知症介護などでは、常に見守りが必要になったり、同じことを何度いっても理解してもらえなかったりと、介護者がストレスや不満を抱きやすいです。

介護うつがまねく症状として、以下の症状があげられます。

食欲不振

食欲不振はうつ症状に代表される症状の1つです。
食欲低下により徐々に体力が低下する恐れがあります。

そのため、さらに身体的負担を抱えやすくなる可能性があります。

睡眠障害

睡眠障害も、うつ症状に代表される症状の1つです。
眠ろうとしても眠れなかったり、頻繁に目を覚ましてしまったりと十分な睡眠の確保がしづらくなります。

慢性的な睡眠不足によって、自律神経が乱れさらなる不調をきたす可能性も考えられます。

疲労感

介護うつでは疲労感を感じやすくなります。
慢性的なだるさなど、身体の不調を抱え無気力になりやすくなります。

焦燥感

焦燥感によって、じっとしていられなくなるなど落ち付きのない状態が続くようになります。
また、神経質になり、イライラしたり焦ったりするようになることもあります。

思考障害

思考障害とは、集中力が低下し、ものごとの思考や判断に時間を要する状態です。
ネガティブな思考に陥りやすく、些細なことで悲観的になったりマイナスにとらえてしまったりするようになります。

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介護疲れの原因を知っておこう


介護疲れの原因は大きく「身体的負担」「精神的負担」「経済的負担」の3つに分けられます。
介護疲れの原因について身体的負担、精神的負担、経済的負担それぞれ具体的にご紹介します。

身体的な疲れになる

介護は身体的負担を伴います。

身体を持ち上げたり、支えたりする

  • 身体を起こす介助
  • 車いすへの移乗介助
  • 排泄介助や入浴介助

などは身体的負担が大きくなります。

当然ですが、介助量が多くなればなるほど負担も増えます。
介助量の増加が原因で腰痛、膝痛、腱鞘炎などを患うケースは珍しくありません。

また、夜間の排泄介護や認知症の方の昼夜逆転症状などによって、慢性的に睡眠不足が続き、身体的疲労を溜めやすくなります。

精神的な負担になる

コミュニケーションが上手くいかないことが精神的負担につながります。

認知症介護などでは、何度いっても理解してもらえないことがストレスになります。
また、誰にも相談ができず1人で問題を抱え込むことも、精神的負担となります。

介護では、家族だけでなくケアマネージャーやヘルパーなどとの人間関係も重要です。
担当スタッフとの相性があわずに、精神的ストレスを抱え込んでしまう場合もあります。

経済的な負担が大きくなる

経済的な負担も介護疲れを引き起こす原因の1つです。

要介護1以上の方であれば月に1~3万円程度の金銭的負担が生じるほか、オムツ代なども別途発生します。
さらに、要介護状態にある方で疾病を抱えている場合、医療機関での治療費なども負担する必要があります。

そして、経済的負担を考える場合、介護場面で発生する費用だけが問題になるわけではありません。
介護に専念するために、仕事を退職したことが原因となり経済的負担が発生してしまいます。

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介護疲れを防ぐ対処法

介護疲れを防ぐにはどのような対策をすれば良いのでしょうか?
介護疲れの対処法をご紹介します。

疲れにくい身体づくり

疲れにくい身体づくりを実践することは、介護による身体的疲労に対して効果的です。

まず基本となるのは食事と睡眠です。
エネルギー不足では疲労を溜め込みやすくなるうえ、疲労回復の面でもよくありません。

一日3食偏りのないバランスの良い食事を心掛けることが大切です。
規則正しい食生活は自律神経も整えるため、心と身体の両方によい影響を与えます。

在宅サービスや便利グッズを利用する

介護負担を減らすためには、介護保険による在宅サービスの利用が有効です。

介護保険サービスは、要介護者への介護だけでなく介護者の負担軽減も目的に含まれています。
デイサービスなどを利用すれば、日中は施設で介護をするため、自分の時間を確保できます。

また、介護保険では介護用品の購入・レンタルも可能です。
担当ケアマネージャーに相談することで、必要な介護用品をそろえられます。

自分の時間を持つ

自分の時間を確保することは大切です。
介護を全て自分で行う必要はありません。

サービスを利用することで自分の時間を作りましょう。
在宅介護の負担を感じる場合、ケアマネージャーに相談することで手配してもらえます。

介護の負担を減らすために介護サービスを利用してリラックスできる時間を作りましょう。

ストレスの根本を知っておく

ストレスの根本原因を理解しなくてはストレス解消はできません。
介護が原因なのか、相談できないことが原因なのか、人によってストレスの原因は異なります。

たとえば、経済的不安によるストレスを感じている方が、介護サービスの利用で休養をもうけても根本的解決にはいたりません。
介護疲れの対策をするには、ストレスの根本原因を知る必要があります。

話し相手を作って話を聞いてもらう

誰にも相談できずに1人で不安を抱え込んでしまうケースは少なくありません。

家族への相談や担当のケアマネージャーに相談し悩みを誰かと共有しましょう。
介護疲れに対する対策や提案をしてくれます。

また、地域によっては認知症カフェなど介護者の交流会を開催する場所もあります。
認知症カフェは、認知症介護を行う介護者をはじめ、地域の専門職が集い、介護に関する相談をしたり助言を受けたりできます。

1人で悩まず、同じ悩みを抱える方と話すことで介護への不安は軽くなるはずです。

専門家や相談窓口に相談する

介護に関する相談をする場合、まず候補としてあげられるのは担当となるケアマネージャーです。
ケアマネージャーは、要介護者とその家族の生活状況を把握し、適切な介護サービスの利用につなげる専門職です。

そのほか、担当ケアマネージャーがいない場合は、地域包括支援センターへの相談も有効です。
地域包括支援センターは保健、医療、福祉、介護に関する全般的な相談に応じ支援をする専門機関です。

担当者とケアプランを見直す

介護サービスはケアプランにそって提供されます。
そのため、利用サービスを変更したい場合にはケアマネージャーへの相談が必要です。

適切なサービスを利用し、負担を軽減するためケアプランの見直しが必要となります。

介護施設への入居を検討する

介護施設への入居も選択肢の1つです。

我慢して在宅介護を続ければ、介護うつや介護殺人などさまざまな問題に発展しかねません。
長期的に入居できる施設のほか、介護老人保健施設のような数カ月だけ入居する施設もあり、生活状況や経済状況にあわせた選択が可能です。

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介護疲れを感じているのはみんな同じ?


介護者の多くが悩みやストレスを抱えていることは調査結果でも示されています。

厚生労働省の平成22年国民生活基礎調査の概況によれば、同居が主な介護者の悩みやストレスを抱えている人は、男女あわせて60.8%という結果になっています。
また、悩みやストレスの原因として、家族の病気や介護と回答した人は、男性で68.7%、女性で74.5%という結果でした。
この結果から、介護を行う方の多くが介護疲れを感じていることが分かります。

介護疲れをそのままにしていては問題は重篤化していきます。
在宅介護を行う際には、疲れやストレスを溜めない工夫が必要です。

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介護疲れやストレスを軽くする心得・原則

介護による疲れやストレスを軽減するための心得は、主に以下のとおりです。

  • 頑張りすぎない
  • 抱え込まない
  • 弱音を吐く
  • 比較しない
  • おわりを考える

それぞれ順番にみていきます。

【頑張りすぎない】

介護が必要な家族への最善の策を見出そうと頑張りすぎて、介護者側の疲労が蓄積します。
頑張りすぎず、まずは自分自身のケアを第一に考えたうえで介護に臨むことが大切です。

【抱え込まない】

介護を1人きりで行うことは現実的ではありません。
1人で抱え込まずに外部サービスの手を積極的に借り、抱え込まない意識を持ちましょう。

【弱音を吐く】

愚痴や悩みを信頼できる友人や家族に吐き出すことで、気持ちのガス抜きができます。
「弱音は悪」と思い込まず、適度に発散することが重要です。

【比較しない】

病状の進行具合などを他人と比較することはあまり意味を成しません。
病状の進行度が介護の良し悪しを決める基準でもないため、気にしないことが大切です。

【おわりを考える】

様々な悩みが絶えない介護生活は、いつかおわりが来ます。
渦中にいるとなかなか想像できませんが、かけがえのない「いま」を大切に生きましょう。

続いて、介護を行うにあたって心がけたい原則は以下のとおりです。

  • コミュニケーションはゆっくりと
  • まずは共感・肯定して理解する努力を
  • 分かりやすく理解しやすい環境づくり
  • 存在を認め、外部とのつながりを大切に

順番にみていきます。

【コミュニケーションはゆっくりと】

身振り手振りを含め、五感を使いながらゆっくりとした気持ちでコミュニケーションを図りましょう。

【まずは共感・肯定して理解する努力を】

驚くような行動や発言があった場合でも、頭ごなしに否定しないことが大切です。
行動や発言に至るまでの経緯を理解することができれば、信頼関係を築きやすくなります。

【分かりやすく理解しやすい環境づくり】

声かけの工夫や、集中しやすい環境づくりなども重要なポイントです。
家族内で意見の相違がないよう、話し合っておくといいでしょう。

【存在を認め、外部とのつながりを大切に】

自分が自分だと認めることができる環境はとても大切です。
社会性を維持するためにも、お互いの負担にならない程度に外部との繋がりを持ちましょう。

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介護疲れの方に贈るおすすめプレゼント5選

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介護疲れの方に贈るプレゼントのおすすめ5選です。
プレゼントは、介護によるストレスや疲労を軽減し、心身のリフレッシュを促すことを目的としています。

甘いもの、お菓子

介護の疲れを癒すためには、甘いものが最適です。
疲れているときには、身体が無意識に糖分を求めることがあります。

入浴剤

入浴は疲労回復に有効であり、身体を温めることによって筋肉疲労を和らげる効果もあります。
炭酸ガス系の入浴剤やアロマを使ったリラックス効果の高い入浴剤は、介護疲れの方にとって最適なプレゼントです。

ハーブティ、紅茶

ハーブティや紅茶は、疲れを取る効果があるとされます。
介護の合間に一息つき、リラックスする時間を作ることができます。

アイピロー

アイピローは、リラックス効果が高く、目の周りを温めて血行を促進します。
これにより、一日の介護疲れを和らげることができます。

マッサージグッズ

介護は身体が勝負です。
知らず知らずのうちに疲れが腰や足、肩に溜まってしまうことがあります。
そのため、マッサージグッズは介護疲れの方にとって非常に有用なプレゼントとなります。

これらのプレゼントは、介護疲れの方が自身の心身を労わり、リフレッシュするための手段になります。
それぞれが疲労を軽減し、ストレスを解消する効果を持っています。

介護疲れのまとめ


今回は介護疲れについてご紹介しました。
介護疲れについての要点を以下にまとめます。

  • 介護疲れが引き起こすさまざまな問題は、介護離職、介護うつ、介護殺人
  • 介護疲れの原因は、身体的負担、精神的負担、経済的負担
  • 介護疲れが生じた際の相談先は、担当ケアマネージャーや地域包括支援センター

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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  • 介護付有料老人ホーム展開
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