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トップページ>健康お役立ち記事>体の不調>貧血と低血圧の違いとは?原因や改善方法を徹底解説!

貧血と低血圧の違いとは?原因や改善方法を徹底解説!

めまい・倦怠感などが続く場合に疑われるのは、貧血や低血圧です。
どちらも女性・小児に多い病気で、併発することも少なくありません。

ところで、貧血と低血圧の違いはどこにあるのでしょうか。

本記事では、貧血と低血圧について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 貧血と低血圧の違いとは
  • 貧血の原因・改善方法とは
  • 低血圧の原因・改善方法とは

貧血と低血圧について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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貧血と低血圧は違う病気

貧血と低血圧は症状がとてもよく似ています。
同じ病気のように扱われることも少なくありません。

しかし、医学的にみると貧血と低血圧はまったく異なります。
貧血と低血圧の違いを具体的にみていきましょう。

貧血とは

貧血とは、血液中の赤血球が少ない状態のことを指します。
赤血球とは赤い色をした細胞で、血液の赤色も赤血球に由来しています。

赤血球の働きは、全身に酸素を運搬することです。
具体的には肺で酸素を受け取り、血液に乗って全身を循環しながら、各細胞に酸素を届けています。

各細胞から排出された二酸化炭素を肺に戻すことも、赤血球の重要な役割です。
血液中の赤血球が減少すると、全身に酸素が行き渡りにくくなります。

すると細胞が酸素不足になるため、身体にはさまざまな不調があらわれます。
赤血球が減って全身が酸素不足になった状態が、いわゆる貧血に該当します。

簡単にまとめると、貧血とは血液の成分が薄くなった状態を指します。

低血圧とは

低血圧とは血圧が低い状態のことを指します。
血圧とは、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力のことです。

一般的に心臓のポンプ機能が強いほど血圧は高くなります。
反対にポンプ機能が弱まると、血圧も低くなります。

心臓のポンプ機能が弱まると、血流が勢いを失います。
すると血液循環に支障が出るため、全身に酸素が行き渡りにくくなります。

結果、細胞が酸欠になるため、めまいなどの不調があらわれやすくなります。
ちなみに、低血圧に明確な基準はありません。

一般的には、最高血圧が100mmHg以下で低血圧と診断されます。

貧血と低血圧の違い

貧血と低血圧は、どちらも全身に酸素を届けられなくなる状態といえます。
ただし、酸素を届けられなくなる原因が異なります。

貧血は、血液の質が悪くなることが原因でおこります。
血液の循環能力自体に問題はないものの、赤血球の数が少ないために酸素を運搬できなくなります。

対して低血圧は、血液の循環が悪くなることが原因です。
赤血球の数に問題はないものの、そもそも血が全身を巡らないため、酸素を遠くまで運べないというわけです。

貧血・低血圧はまったく異なる病気ですが、あらわれる症状はよく似ています。
代表的なものに以下のような症状がみられます。

  • めまい・たちくらみ
  • 疲れやすい・だるい
  • 頭痛
  • 息切れ
  • 動悸

貧血と低血圧は対処法が異なります。
しかし症状だけで貧血か低血圧かを見分けるのは困難です。

症状が強い場合や、不安がある場合は、医師の診察・治療を受けることが大切です。

なお、貧血の診療科は内科または婦人科が適当です。
もし月経異常などがある場合は、婦人科を受診してください。

一方、低血圧の診療科は循環器科内科または脳神経内科です。
あるいは内科でもかまいません。

共通している診療科は内科です。
循環器科内科の多くは貧血にも対応しています。

つまり何科を受診すべきか迷ったときは、ひとまず内科・循環器科内科を受診するのがおすすめです。

立ちくらみの原因は?貧血?低血圧?

立ちくらみがすると、「貧血なのかな?」と思う方も多いでしょう。
立ちくらみは、正式には起立性低血圧と呼ばれます。

つまり、立ちくらみの原因は低血圧です。
長時間座ったり寝たりしていると、血液は下半身に集まりやすくなります。

すると急に立ち上がったときに、とっさに血液が頭部にのぼらないことがあります。
特に低血圧気味の方は、心臓のポンプ能力が弱いため、血液を頭部に送り出せません。

結果、脳が一時的に酸欠に陥ってしまい、立ちくらみやめまいなどの症状がみられるのです。
なお、一時的に血液が脳に届かない状態は脳貧血とも呼ばれています。

立ちくらみが貧血症状の一つと誤解されやすいのも、「脳貧血」という言葉のためです。
しかし、脳貧血は俗称であり、正式な医学用語ではありません。

立ちくらみの原因は、あくまで全身の血流の低下=低血圧です。
ただし、貧血が立ちくらみを悪化させることはあります。

貧血とは、酸素を運搬する人手(赤血球)が足りなくなる状態です。
脳をはじめ全身への酸素の供給量が減るため、脳の酸欠に拍車がかかりやすいのです。

起立性低血圧が起こりやすいのは女性・子供です。
特に小学生に目立ちます。

小学生が立ちくらみを起こした場合は、ゆっくり横になることが大切です。
脳への血流が改善されやすくなるため、自然に症状は治まります。

もし症状が改善されない場合は、血圧を改善する薬などが必要です。
早めに病院を受診させましょう。

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貧血と低血圧になる原因

貧血・低血圧の原因をご紹介します。
適切に対処するためにもぜひ参考にしてください。

貧血になる原因

貧血の主な原因は以下の通りです。

  • 栄養バランスの偏り
  • 鉄分不足
  • 月経・出産または病気などによる大量出血
  • スポーツ

貧血は赤血球中のヘモグロビンが減少することで起こります。
ヘモグロビン不足の原因は、多くの場合、鉄分不足です。

鉄分はヘモグロビンの原料であるためです。
栄養の悪い食生活などは鉄分不足を引き起こすため、ひいてはヘモグロビン不足につながります。

ただし、鉄分の摂取量は十分でも、失われる量の方が大きければ、やはり貧血になります。
鉄分が失われる主な原因は大量出血です。

特に女性は月経・出産によって出血しやすいため、貧血のリスクが高めです。
貧血を改善するには、鉄分を適切に補給することが大切です。

低血圧になる原因

低血圧は原因によって以下の4つに分類されます。

  • 本態性低血圧:原因が特定できないタイプ
  • 症候性低血圧:全身疾患・ケガ・薬の副作用などが原因
  • 起立性低血圧:立ち上がったときに脳に血流が届かない
  • 食事性低血圧:食後に一時的に胃に血液が集中することが原因

低血圧を改善するには、それぞれのタイプに応じた対策が必要です。

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貧血と低血圧の予防について

貧血と低血圧は、どちらもめまいや立ちくらみ等の症状が現れることがありますが、それぞれ違いがあります。
これらの症状が現れる原因とその予防方法について理解することで、健康的な生活を送るための一助となるでしょう。

貧血と低血圧の違い

貧血とは、一般的に「鉄欠乏性貧血」のことを指し、何らかの原因で赤血球に含まれるヘモグロビンが不足することで起こります。

一方、低血圧とは、立ち上がる・起き上がる・上体を起こす等の動作をした際に、血圧が急激に低下する状態を指します。
これらの症状が現れるのは、血圧が下がることで脳に十分な量の血液が行き渡らなくなるためで、このような状態を「脳貧血」と言います。

貧血と低血圧の予防方法

貧血と低血圧の予防には、生活習慣の見直しが重要です。

  • ゆっくりと動くこと
  • 適度な運動を行うこと
  • 睡眠環境を見直すこと
  • 栄養バランスの良い食事を摂ること
  • ストレスを溜めないことなど

以上の事柄が挙げられます。

これらの予防方法を日常生活に取り入れることで、貧血や低血圧による不快な症状を軽減することが可能です。

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貧血・低血圧の改善方法

貧血・低血圧の改善方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

食事を見直す

食事を見直すことは、貧血・低血圧の両方の改善に役立ちます。
具体的には以下のようなポイントを心がけましょう。

  • 栄養バランスのよい食事
  • 鉄分が豊富な食品を摂る
  • 1日3食しっかり食べる
  • 水分を補給する
  • アルコールは控える

適度な運動を行う

適度な運動は血管の強化につながるため、全身の血液循環量が増えます。
つまり酸素の運搬能力が向上するため、貧血や低血圧の予防・改善に効果的です。

おすすめなのは有酸素運動です。
具体的には、ウォーキング・軽いジョギング・水泳・サイクリングなどに取り組みましょう。

なお、急に運動をやめると、かえって起立性低血圧がおこることがあります。
運動の中止によって血液循環量が急激に低下し、脳に血流がいかなくなることが原因です。

ハイペースで運動している場合は、徐々に運動量を下げるようにしましょう。

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カフェインの貧血と低血圧への影響

貧血・低血圧対策として、カフェインを摂取する方も少なくありません。
ところで、カフェインは本当に貧血・低血圧に効果があるのでしょうか。

カフェインは低血圧には効果があります。
カフェインは心拍数を増やすことで、血流を促進する作用があるためです。

一方、貧血の場合、カフェインの摂取は望ましくありません。
カフェインには、鉄分の吸収を阻害する作用があるためです。

さらにカフェインが豊富な飲食物には、多くの場合、タンニンという成分も含まれます。
タンニンはカフェインと同じく、鉄分の体内吸収を妨げる物質です。

鉄分が不足すると体内のヘモグロビンが減少しやすくなるため、貧血が悪化するおそれがあるのです。

低血圧の方はカフェインを積極的に摂取してかまいません。
対して、貧血気味の方はカフェインの摂取は控えましょう

しかし貧血と低血圧は症状がよく似ているため、自身がどちらなのかを判断するのは困難です。

自分自身では低血圧だと思っていても、実は貧血の可能性があります。
つまり、カフェインの摂取によって症状がますます悪化する可能性があるのです。

貧血・低血圧を見分けるには、医師の診断を受けるのが確実です。
原因が分かるまで、カフェインの摂取は控えるのが無難でしょう。

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貧血と低血圧まとめ

ここまで、貧血と低血圧についてお伝えしてきました。
貧血と低血圧の要点をまとめると以下の通りです。

  • 貧血は血液の質が悪くなるのに対し、低血圧は血液の循環が悪くなる
  • 貧血の主な原因は鉄分不足であるため、適切に鉄分を摂取することが大切
  • 低血圧の原因はさまざまだが、多くの場合、食生活の改善・適度な運動によって改善できる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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