【最新版】廃用症候群とは?原因・症状からリハビリによる予防・改善方法まで徹底解説

病気やケガなどをきっかけに、寝たきりの状態が続いたり、身体を動かさなくなったりすることで、心身の機能が低下してしまう「廃用症候群(生活不活発病)」。

高齢者に多く見られ、一度陥ると負のスパイラルによって徐々に身体が弱くなってしまうため、早期の予防と対策が重要です。

本記事では、廃用症候群の原因や全身に及ぶ症状、そして改善・予防のための対処法について詳しく解説します。

高齢者の介護や健康管理に携わる方は、ぜひ参考にしてください。

目次

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廃用症候群とは?

廃用症候群(はいようしょうこうぐん)とは、長期間にわたる安静や寝たきり状態によって活動性が低下し、身体や精神にさまざまな機能低下が生じる状態を指します。

「生活不活発病」と呼ばれることもあります。

特に高齢者において発生しやすく、本人が気づかないうちに進行しているケースが少なくありません。

「ひとりで起き上がれない」「なかなか立ち上がれない」といった自覚症状が現れた頃には、すでに症状が進行していることもあります。

加齢に伴う体力・筋力の低下によりベッドで過ごす時間が増えがちですが、身体を動かさない期間が長引くと、さらに動けなくなるという悪循環(負のスパイラル)に陥ってしまいます。

重度になると、座っていることすら困難になる場合もあります。

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廃用症候群を引き起こす主な原因

廃用症候群は、原因を正しく理解することで予防や改善が可能です。具体的な原因としては、以下の4つが挙げられます。

  • 寝たきり生活・長期間の安静: 骨折の手術後や病気の治療などで、ベッド上で過ごす時間が長引くこと
  • 過介護(介護のしすぎ): 良かれと思って介護者が何でも手助けしてしまうことで、本人が自力で動く機会を奪ってしまうこと
  • 人手不足: 少しの手助けがあれば歩ける高齢者であっても、施設や家庭での人手が足りず、安全のためにベッドや車椅子で過ごさせざるを得ない状況
  • 心理的な要因: 転倒への恐怖心や意欲の低下から、自ら動くことを避けてしまうこと

高齢者は病気やケガをきっかけに活動量がガクッと減りやすいため、これらの要因をできる限り取り除くことが重要です。

全身に及ぶ廃用症候群の症状

長期間身体を動かさないことで、筋肉や骨格だけでなく、内臓や精神面にもさまざまな悪影響が生じます。代表的な症状は以下の通りです。

分類主な症状詳細
運動器の症状筋力低下、関節拘縮、骨萎縮筋肉が細くなり立ち上がれない。関節が固まって動かない。骨がもろくなり骨折しやすくなる。
循環器・呼吸器の症状心肺機能低下、起立性低血圧少し動いただけで息切れや動悸がする。立ち上がった際にめまいや立ちくらみが起きる。
消化器の症状逆流性食道炎、食欲低下、低栄養胃酸が逆流して炎症を起こす。活動低下によりお腹が空かず、栄養不足に陥る。
精神・神経の症状うつ状態、認知機能の低下意欲が低下し落ち込みやすくなる。刺激が減ることで認知症が進行しやすくなる。
その他の症状褥瘡(床ずれ)、誤嚥性肺炎同じ姿勢が続くことで皮膚が壊死する。飲み込む力が弱まり、食べ物が気管に入って肺炎を起こす。

廃用症候群の診断

廃用症候群の診断は、医師が行います。上記の症状に当てはまるからといって、自己判断で確定することは避けましょう。

廃用症候群には明確な数値による診断基準(血液検査など)があるわけではありません。

医師は、ケガや病気の病歴、安静にしていた期間、日常生活の活動量の変化、筋力低下や関節の硬さなどを総合的に問診・診察した上で判断します。

「以前は歩けていたのに、長期間の安静を機に動けなくなった」といった経緯が、診断の重要な手がかりとなります。

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廃用症候群になったときの対処法(改善・予防)

廃用症候群の最大の治療・予防法は「身体を動かすこと」と「適切な栄養補給」です。

1. 日常生活で身体を動かす機会を増やす

着替え、トイレ、食事など、身の回りのことは可能な限り自力で行ってもらいましょう。

過介護を避け、本人が持っている能力(残存機能)を最大限に引き出すことが大切です。

体力がついてきたら、家の中を歩く、散歩に出るなど、少しずつ活動量を増やしていきます。

2. リハビリテーションを活用する

病院でのリハビリや、自宅に来てもらう訪問リハビリなどを利用し、専門家の指導のもとで適切な運動を行うことが効果的です。

ただし、無理強いは反発を招くため、「また一緒に買い物に行こう」など、本人の意欲を引き出すような目標設定の声かけが重要です。

3. タンパク質を中心とした栄養補給

身体を動かし、筋肉を回復させるためには栄養が不可欠です。

高齢者は特にタンパク質が不足しやすいため、肉、魚、卵、大豆製品などをバランスよく取り入れましょう。

ただし、飲み込む力(嚥下機能)が衰えている場合もあるため、無理に食べさせるのではなく、食べやすいよう調理形態を工夫し、優しく促すことが大切です。

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廃用症候群の予防ポイント

廃用症候群を防ぐには、「加齢による筋力低下 → 意欲低下 → 活動量の減少 → 廃用症候群の進行」という負のスパイラルをどこかで断ち切る必要があります。

普段の生活の中で、「できること」「していること」を少しでも増やし、本人に自信を持たせることが重要です。

小さな成功体験が意欲につながり、活動的になることで、結果として介護予防・健康寿命の延伸につながります。

回復には時間がかかることを介護者側も理解し、焦らずゆっくりとサポートしていきましょう。

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廃用症候群まとめ

本記事では、廃用症候群について解説しました。要点は以下の通りです。

  • 廃用症候群の原因は、長期間の安静、寝たきり生活、過介護、活動機会の減少などであること
  • 筋力低下や関節拘縮だけでなく、心肺機能の低下、床ずれ、うつ状態、誤嚥性肺炎など全身に多様な症状を引き起こすこと
  • 改善・予防のためには、身の回りのことを自力で行う機会を増やし、専門的なリハビリを受け、タンパク質などの栄養をしっかり補給することが大切であること

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