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トップページ>健康お役立ち記事>自律神経>めまいと自律神経の関係は?治し方やめまいの他の原因についても解説

めまいと自律神経の関係は?治し方やめまいの他の原因についても解説

めまいの原因は多岐にわたり、原因をはっきり特定できないことも多いです。
検査で疾患や異常を見つけられない場合は、自律神経の障害が原因かもしれません。

本記事では、めまいと自律神経について、以下の点を中心にご紹介します。

  • めまいと自律神経の関係
  • 自律神経障害によるめまいの対策

自律神経によるめまいの対処のためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

自律神経について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。

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自律神経とは

自律神経は、体内器官を正常に保つ神経系です。
具体的には、内臓機能の調節や、ホルモン分泌をつかさどります。

自律神経は交感神経と副交感神経によってバランスが保たれています。
交感神経は身体機能のアクセルの役割を果たし、血流や代謝を上げることで活動性を生み出します。

対して、副交感神経はブレーキの役割を担います。
心身をリラックス状態にすることで、身体や精神を回復させます。

交感神経と副交感神経は交代で活動しながら、心身の状態を正常に保ちます。
つまり、心身の健康維持には、自律神経のバランスが正常でなければなりません。

自律神経のバランスが崩れると、心身にはさまざまな不調があらわれます。
たとえばめまいや発汗、動機といった身体的症状のほか、憂鬱・不安といった精神的症状があらわれます。

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めまいと自律神経の関係

めまいの原因の多くは、耳あるいは脳の障害です。
耳の障害の場合は、「三半規管」や「前庭」という器官に異常がみられます。

一方、脳が原因の場合は、脳幹や小脳に問題があることが多いです。
脳障害によるめまいでは、歩行障害や意識障害、舌のもつれを伴うこともしばしばです。

もし耳や脳に異常がないにも関わらず、めまい症状が長引く場合は、自律神経の障害が疑われます。

なぜめまいを感じるのか

自律神経障害がめまいを引き起こす理由は、全身の血流が悪化するためです。
前提として、自律神経系のうち交感神経には、全身の血管を収縮させ、血圧を上げる働きがあります。

自律神経のバランスが崩れると、交感神経が優位になります。
血管が収縮した状態が長く続くため、全身の血液が循環しにくくなります。

血流が悪化すると全身は酸素・栄養不足に陥ります。
酸素不足は各器官の働きを低下させるため、全身にさまざまな不調があらわれます。

めまい症状も全身の酸素不足による不調の一種で、主に脳や耳の血液不足によって起こります。

自律神経の乱れによって感じるめまいの種類

めまいは、症状によって3パターンに分けられます。

  • 動揺性めまい(ふらつく)
  • 眼前暗黒感(目の前が真っ暗になる、立ちくらみ)
  • 回転性めまい(ぐるぐる回る)

自律神経障害によるめまいの多くは、動揺性めまいです。
めまいに加え、歩行時にふらつきがあるのが特徴です。

自律神経障害によるめまいは、動揺性めまいの中でも、「心因性めまい」に分類されることが多いです。
心因性めまいは、原因がハッキリ分からないタイプのめまいです。
一説には、心理的ストレスが原因とされています。

なお、自律神経障害によるめまいは、眼前暗黒感の中の「体位変動によるめまい」に分類されることもあります。

体位変動によるめまいとは、姿勢が変わったときに突然起こるめまいのことです。
いわゆる立ちくらみのことで、脳の血流が一時的に悪化するために起こります。

立ちくらみが起こるのは、体位変動にあわせた血圧調整ができないからです。
「起立性低血圧」と呼ばれる症状で、多くの場合自律神経障害を原因とします。

また、回転性めまいは、全身がぐるぐる回るような感覚が特徴です。
主に、耳や脳に原因があることが多いですが、自律神経失調症によって起こることもあります。

具体的には前庭神経炎によるめまいです。
前庭は、身体の平衡感覚をつかさどる器官です。

自律神経障害が起こると、前庭の機能が低下するため、回転性のめまい症状があらわれることがあります。

自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、自律神経のバランスが崩れ、心身にさまざまな不調が出ている状態です。

自律神経失調症の症状は多岐にわたり、症状のあらわれ方は個人差が大きいです。
症状が多様であるがゆえに原因の特定が難しく、生活の質を大きく損ないやすいのが、自律神経失調症の特徴です。

自律神経失調症の症状の一例を以下に挙げます。

  • めまい
  • 倦怠感
  • 頭痛・吐き気
  • 動悸・息切れ
  • 便秘・下痢
  • 口・のどの違和感
  • 不安・孤独
  • 焦燥・いらいら
  • 自立性・意欲の低下

自律神経失調症について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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自律神経失調症のセルフチェック

自律神経失調症は外からは見えない病気です。
心身の不調に気づけるのは自分だけですので、気になる症状がある場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。

自律神経失調症のセルフチェックポイントには、以下のようなものがあります。

  • イライラしたり、落ち込んだりすることが多く、情緒不安定気味
  • 体調や気分によって、症状が変動する
  • やる気が出ない
  • なにをしても楽しくない
  • 食欲がない
  • 気分が落ち込んだり、突然高揚したりする
  • 根拠のない不安感・焦燥感
  • 胸が締め付けられるように痛む
  • 息切れがある
  • 寝つきが悪い
  • 夜中に目覚めることが多い
  • 寝ても疲れがとれない
  • 耳鳴り・めまいがある
  • ろれつが回らない

該当項目が多い場合は、なるべく早く医療機関を受診してください。

自律神経失調症の診療科は、心療内科・精神科・メンタルクリニックなどが一般的です。
息切れや便秘といった身体的症状がつらい場合は、呼吸器内科や消化器内科の受診も適当です。

自律神経失調症の診断について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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自律神経の乱れによるめまいの治し方

自律神経によるめまいを治すには、自律神経のバランスを整えることが大切です。

生活リズムを整える

生活リズムを整えると、自律神経のリズムも整いやすくなります。
人には体内時計があり、自律神経は体内時計に沿って活動しているからです。

体内時計が狂うと、自律神経のリズムも乱れやすくなります。
夜更かしや昼夜逆転生活は、体内時計を狂わせる代表的な原因です。
不規則な生活が続くと、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなるため、身体のリズムが崩れやすいのです。

反対に、生活リズムが一定に保たれると、自律神経のリズムも一定に保たれます。
就寝・起床や食事は時間を決めておき、なるべくリズムを乱さないようにしましょう。

自律神経のリズムを整えるためには、睡眠・食事の質を上げることも大切です
食事は栄養バランスを意識し、なるべく多くの種類の食品を摂りましょう。

睡眠の質を上げるには、リラックスして眠れる環境を整えるのがよい方法です。
就寝2~3時間前に入浴や軽い運動をすると、就寝時間に体温が下がり、眠気を催しやすくなります。

また、起床したら朝日を浴びるのもおすすめです。
朝日には体内時計をリセットし、自律神経のリズムを整える効果があるからです。

適度な運動を行う

適度な運動は全身をほぐし、血行を促進させます。
自律神経失調症の方は肩や首が凝っていることが多く、頭部が血行不良に陥っていることが少なくありません。

運動によって凝りをほぐすとともに、全身の血流を促すことで、自律神経症状の改善が期待できます。

適度な運動とは、ウォーキングや水泳などの有酸素運動が代表的です。
激しい運動は心身に負荷がかり、交感神経が活発になりやすいため、自律神経失調症の方は控えましょう。

カフェインを控える

カフェインには神経を興奮させる作用があります。
交感神経を刺激しやすいため、自律神経失調症の方は摂取を控えましょう。

カフェインを多く含む食品は、コーヒー・緑茶・紅茶などです。
栄養ドリンクにも多く含まれます。

ストレスを軽減する

ストレスは自律神経失調症の主な原因の一つです。
特に、心理的ストレスは自律神経のバランスを崩しやすいため、ストレスを感じている方は発散する工夫をしましょう。

ストレス発散方法には、趣味や食事、旅行などがあります。
身体的な疲労がたまっている場合は、ゆっくり休息することも大切です。

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自律神経の乱れ以外のめまいの原因

めまいは、自律神経障害以外を原因とすることもあります。
めまいが起きやすい症状・疾患は以下の通りです。

耳の障害

内耳にある平衡感覚器に異常が起こることで、めまい症状があらわれます。

脳の障害

脳幹・小脳などの障害によって、めまいが起こります。

環境によるストレス

転職・引っ越しといった環境の変化がストレスとなり、自律神経が乱れてめまいが起こります。
あるいは、天候や気圧の変動、季節の変わり目も、自律神経を乱す原因となります。

ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変化によるめまいは女性に多いです。
特に、閉経や更年期を迎える40代前後の女性は、ホルモンバランスの変化による自律神経の乱れが起こりやすいです。

自律神経失調症の原因について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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まとめ:めまいと自律神経

ここまで、めまいと自律神経の関係についてお伝えしてきました。

本記事の要点を以下にまとめます。

  • めまい症状があり、かつ耳・脳に異常がない場合、自律神経障害の可能性が高い
  • 自律神経障害によるめまいの対策は、「規則正しい生活」「適度な運動」「ストレス解消」など

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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